映画 「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男」
1969年7月3日。ブライアン・ジョーンズが、自宅プールで死体で発見された。当時は、アルコールとドラッグの影響による偶発的な事故として処理されたのだが、その後、自分が彼を殺したのだという人物が現れたのです。
他殺説という新しい観点から生まれたのが、この映画です。
ブライアン・ジョーンズが最後に住んでいた豪邸は、「くまのプーさん」の作者として知られるミルンが住んでいた家なんです。いかにもイングランドらしい田舎風の屋敷で、綺麗な庭に囲まれています。写真では見たことがありましたけれど、こうやって映画で見ると、本当にステキです。
ブライアン・ジョーンズはストーンズを作った人ですが、どちらかといえば楽器の演奏の方の才能がある人で、曲作りの才能は余りなかったんじゃないかな?だから曲作りに長けたミックとキースに主導権を取られてしまって、へそを曲げ、結局はストーンズを辞めることになってしまったような気がします。
60年代って、もの凄く色んな事が変わっていった時代です。ミニスカートが登場し、男性は髪を伸ばすようになり、音楽界にはロックが登場し、価値観がガラッと変わったんですよね。
この映画の一つの見物は、登場人物のファッションだと思います。マラケシュでキースが着ていたモコモコのコート、ブライアンが着ていたストライプのスーツやブリブリしたフリルが付いたブラウス、ミックが着ていたベージュのスーツ。
彼らを演じているのは現代の若者なのに、こういう衣装が似合うって、やっぱりイギリス人だからなのでしょうか?
映画の最後の方で、「ブライアンはあの時点で死んだからこそ記憶に残ったんだ」っていうセリフが出てきたんですが、それって言い得て妙な気がします。あのままミュージシャンとして生き続けたら、大した活躍もできずに消えていったんじゃないかなぁ?
セックス&ドラッグの時代の先頭を走っていき、先頭を切って死んでしまったブライアン。彼が死んだ3日後に行われたハイドパークでのコンサートはストーンズとして1つのピークだったと思います。ここからストーンズの世界制覇は始まったんです。
製作年 2005年
製作国 イギリス
原題 STONED
時間 103分
監督 スティーヴン・ウーリー
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