『偶然の一致には意味がある』 中谷彰宏
偶然の一致というのは実に不思議なものです。あの人どうしているのかなぁ?と思っていると、その人から連絡が入ったり。ある本で読んだことが、次の本にも出てきたり。不思議な連鎖が続く事ってありませんか?
2度あることは3度あるとか、類は友を呼ぶとか、セレンディピティとか、いろんな言い方をしますけど、ある特定のものが一挙に押し寄せてくることって、確かにあるんです。
それを「偶然」と思ってしまうことが多いのですが、実は「必然」なのではないかと思います。何かに惹かれると、それが自分のセンサーの中でより大きく扱われるようになりますよね。
世の中にある「あれ」が存在する数は同じであっても、「あれ」を見つけられる力が2倍になれば、自分にとって「あれ」は世の中に2倍存在することになります。その力が十倍になれば、自分にとって「あれ」は十倍存在するんです。でも、「あれ」を気にしていない人にとっては、「あれ」は存在しないのと同じなのです。
毎日見ているのに、まるで気が付かないものは沢山あります。毎朝乗っている電車のシートの色とか、コンビニの袋に書いてある文字とか、どんなものだったか思い出せますか?1000円札のデザインは野口英世ですが、透かしの英世さんはヘアー・スタイルが少し違うなんて、気が付かないでしょ?
人間は、自分が見たいと思うものしか見えないのだそうです。だから自分が気が付くものはすべて自分が見ようとしているものだけということになるんですね。
最近何だか良く目にするもの、それは自分が欲しているもの。それ自身が自分に気づいて欲しいというオーラを出しているもの。今の自分を象徴するもの。それは自分自身を写し出す鏡なのかもしれません。
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