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『厭世フレーバー』 三羽省吾

厭世フレーバー
厭世フレーバー
posted with amazlet on 06.10.05
三羽 省吾
文藝春秋

  イレギュラー が余りにも面白かったのでこの作品を読んでみたのですが、これまた面白かったぁ!(#^.^#)

 陸上部でいい線いってたのに、辞めたいと言い出した次男。夜の町でバイトを続ける長女、仕事が見つからないけれどそれを家族に言えない長男。夫が失踪してしまって、どうしていいのか分からない母親。どうもボケちゃったらしい祖父。

 それぞれの言い分が語られるのですが、同じ事に対するそれぞれの感じ方の違いが面白いですねぇ。本人がどう考えて行動しているのかってことと、それを見ている人の感じ方ってまるで違うんですね。ただ一つ意見が一致しているのは、母親が主婦業を投げ出しちゃってるよねっていうこと。それ以外はバラバラ!

 わたしが一番気に入ったのは最後のおじいさんのところです。若い頃にあんなことがあったなんて、家族の誰も知らないんだろうなぁ。誰にも話したことがないのかなぁ?話してもしょうがないと思っているのかなぁ?わたしは聞いてみたいと思うんだけど。

 同じ家に住んでいるだけでは家族って成立しないんですねぇ!自分がどんなことを考えているのか表現しなければいけないし、それ以上に相手がどう考えているのかを理解しようとしなければいけないし。

 相手のことに興味がないっていうことも問題だけど、相手のことを知ってるよとタカをくくっているのが一番まずいような気がします。どんなことでもいいから共感できることを持てればいいんだけど、それを見つけること自体が難しいのかなぁ?

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日本の作家 やらわ行」カテゴリの記事

コメント

Rokoさん、コンニチハ。
コメントいただきまして、ありがとうございます!
新造さんを選ぶあたりが渋いですねぇ。
わたしはまだまだ、大人になりきれていないのかもしれないです。
イレギュラー、未読なので読んでみたいと思います。

こんばんは。Rokoさん。
TB・コメントありがとうございました。
家族って、やっぱり繋がっているんだなー。
私もおじいさんのところが良かったです。

Rokoさん、こんばんは。

私は父親がかわいがっていた猫が帰ってきたように、父親がひょっこり帰ってきたら面白いのになぁって思ってました。

Rokoさん、こんばんわ。
これを読んで、家族として同じ家に住んでいても、
自分の見たいようにしか家族を見てないのかも・・と
不安になってきました。

「イレギュラー」は、そんなに面白いのですか・・。
どうにかして手にいれなければ!

ましろさん、juneさん☆
イレギュラー読んでくださーい!

モンガさん☆
新造さんって、実はボケてないのかもって思いませんか?

ななさん☆
お父さんに帰ってきて欲しいですよね。お父さん中心の続編出ないかなぁ?

Rokoさん、こんにちは。

家族それぞれのパートから、
不在のはずの父親の姿がくっきりと浮かび上がってくる様子が
すんごく面白かったです。
父親の言い分も、ぜひ作品として読んでみたいですねー。
文庫落ち記念の特別おまけに、期待したいです。

私も『イレギュラー』が未読です。
そんなに面白いんですか!読むのがすっごく楽しみです。

七生子さん☆トラバ&コメントありがとうございます。
いないはずのお父さんが一番目だっていましたね。
「イレギュラー」是非とも読んで下さいね!
そして、感想を教えてくださいね。

Rokoさん、こんばんは!
家族それぞれの内面が描かれるって形が面白かったですね。
ぼけてるおじいちゃんのパートはどうなるんだ?と心配してましたが、杞憂でした(笑)
それどころか、一番面白かった!
実はぼけてないのかなぁ~とは私もちょっと思いました♪

エビノートさん☆こんばんは
ねっ!おじいちゃんはボケてませんよ~!
家族って、お互いに気にしていないような振りをしてるけど、実は結構考えてるんですね。
とっても面白かったですね!

お爺ちゃん、自分で言い出しながら、駅伝の応援のこと忘れているのがナイスでした。
奔放な宗之を大切に育ててきたお爺ちゃんと、今は亡きおばあちゃん、すごいなって思います。

小葉さん☆おはようございます。
お爺ちゃんたら、ボケてるんだかボケたふりをしてるんだか?分からないけどステキな人でしたね。

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