『LOVE or LIKE』
真伏 修三 中田 永一 山本 幸久
祥伝社
リアルラブ?(石田衣良)
ヤスとカナコは自分たちのことを恋人だとは思っていない。本命は別の人なんだからねって、お互いに言い合っているし、そう信じているんだけど。
なみうちぎわ(中田永一)
5年間の昏睡から目覚めた姫子。彼女を必死で看護してきた家族。何度もお見舞いに来てくれた小太郎。新しい人生を始めようとしている姫子に、小太郎は献身的に尽くしてくれるのです。
ハミングライフ(中村航)
お昼休みに、公園で猫にエサをやるのが楽しみになっている藍さん。同じ猫を気に入っている小川くんと不思議な文通を始めました。手紙を出すポストは、郵便局の赤いポストではなく、公園の木のウロ(穴)なんです。
DEAR(本多孝好)
6年生の一学期に転校してきた笹山さんは二学期には又別の所へ転校してしまった。短い間だったけど、一緒に時間を過ごした男子3人は彼女に「誰のことが一番好きなの?」と質問をした。彼女の答は、「20歳になったら教えてあげる」。
わかれ道(真伏修三)
高校2年の秋、美少女が転校してきて、男子はみんな彼女に心を奪われてしまった。誰がアタックしてもウンと言わなかった彼女が、僕に声をかけてきた。
ネコ・ノ・デコ(山本幸久)
真弓子は輸入雑貨の店をやっている。店内にアーティストの作品を並べて販売するコーナーがあって、そこへ応募してきた作家と今日会うことになっている。
昨年の 「I LOVE YOU」 と似た感じの本ですが、今回の方が少し登場人物が若いかな?っていう感じです。
わたしが気に入ったのは「なみうちぎわ」と「ハミングライフ」です。
「なみうちぎわ」では、子供の頃の自分がやってしまった小さな計画が、とんでもない事件を引き起こしてしまったことにショックを受けてしまった小太郎くんと、そんなことはもう気にしなくていいのよと受け止める姫子さんの優しい関係にホッとするラストでした。
「ハミングライフ」は、そのタイトル通りにハミングしたくなるような、ウキウキ、ワクワクの手紙の交換が楽しかったですねぇ。2人だけの秘密のポストっていう感じがとってもいい感じでした。
« 神田古本まつり | トップページ | 『雨のち晴れ、ところにより虹』 吉野万理子 »
「日本の作家 アンソロジー」カテゴリの記事
- 『本を贈る』 笠井瑠美子 他 24-11(2024.01.12)
- 『私たちの金曜日』 有川ひろ、恩田陸、桐野夏生、田辺聖子、津村記久子 104(2023.04.14)
- 『いやし』 <医療>時代小説傑作選 84(2023.03.26)
- 『バンド臨終図巻 ビートルズからSMAPまで』 353(2022.12.26)
- 『鉄道小説』 316(2022.11.19)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 『LOVE or LIKE』:
» 「LOVE or LIKE」 [ナナメモ]
LOVE or LIKE
石田 衣良, 中村 航, 本多 孝好, 真伏 修三, 中田 永一, 山本 幸久
男性作家6人による恋愛アンソロジー。
以前読んだ「I love you」と同じ出版社。内容は全体的にこちらの方が好きです。前作は男の人の視線というのか、こんな女っていないでしょ!って思うような理想上の女像ばかりだったのですが、今回はそう感じなかった。中田永一さんの「なみうちぎわ」や本多孝好さんの「DEAR」は昔恋をしたときのドキドキした気持ちを思い出しました。
... [続きを読む]
» 『LOVE or LIKE』 石田 衣良・他 [図書館で読書]
LOVE or LIKE
石田 衣良, 中村 航, 本多 孝好, 真伏 修三, 中田 永一, 山本 幸久
久々に読んだ男性作家の恋愛アンソロジー作品。
愛と恋との違いとは?って、難しいじゃない。
読み終わった後も「まぁ、要は紙一重ってことだよねぇ。」なんて思ったりで。
「恋は下心、愛は真心」と昔からよく言われてるし、この前の某テレビ番組で三輪明宏さんが「恋は自分本位なもの。愛は相手本位のもの。」っておっしゃってましたね。
私には理解するのがまだまだ難しいなぁーと。
一番気に... [続きを読む]
» 「LOVE or LIKE」 石田衣良ほか [今日何読んだ?どうだった??]
LOVE or LIKEposted with 簡単リンクくん at 2006.10.10石田 衣良著 / 中田 永一著 / 中村 航著 / 本多 孝好著 / 真伏 修三著 / 山本 幸久著祥伝社 (2006.7)通常24時間以内に発送します。オンライン書店ビーケーワンで詳細を見る... [続きを読む]
Rokoさん、こんばんは。
私も読んですぐは「なみうちぎわ」と「ハミングライフ」がいいなぁって思ってたんですけど、後々まで覚えてたのは「わかれ道」だったんです。
自分でもビックリしました。
投稿: なな | 2006年10月27日 (金) 23:27
Rokoさん、こんばんは~♪
アンソロジー作品は色んな作家さんの小説が読めるからお得感があってけっこう好きな私です。
本多さんのタイトルがこの作品集そのもので、直球できたな!と思いました。
投稿: りーふい | 2006年10月27日 (金) 23:37
ななさん☆
意外なものが心に残るって不思議ですね。
そんな発見ができるってのもこういう作品集のいいところかもしれません。
りーふいさん☆
「今となってみれば」ということって色々あるけど、「DEAR」みたいな感情って忘れがたいですねぇ。
投稿: Roko | 2006年10月28日 (土) 09:30
こんにちは。コメントとTBありがとうございました。
ウロレター、よかったですよね。ハミングライフ全編に漂う雰囲気も好きでした。この作品だけに限って言えば、陸奥A子さんの過去の作品に似たようなエピソードがあったなぁ…と思ってみたり。幸せな話で、読んだこっちも幸せな気分になりました(*^_^*)
投稿: まみみ | 2006年10月28日 (土) 18:00
まみみさん☆トラバ&コメントありがとうございます。
ハミングライフは映画になるんですってね。
こういうファンタジーっていいなぁって思います。
投稿: Roko | 2006年10月28日 (土) 22:15
こんばんは。
男性の恋愛アンソロジーということで、期待大で読んでみました。
私のイメージする恋愛とは違うような気がしましたが、そこがまた新鮮です。
私も中村さんの作品がイチバン好きです。
恋の始まる感じ、始まりたての感じ、そのどちらにもドキドキしました♪
投稿: ☆すぅ☆ | 2006年11月 6日 (月) 23:24
すぅさん☆こんばんは
男性が描く恋愛って、かなりロマンチックですねぇ。(#^.^#)
中村さんの作品、良かったですよね!
投稿: Roko | 2006年11月 7日 (火) 23:05
こんばんわ^^TBさせていただきました。
私も「なみうちぎわ」と「ハミングライフ」がとても好きです。
こんな恋愛、憧れますね~。
「ハミングライフ」って、映画化されるらしいですね。
されたのかな?
でも、北海道では公開されないので、観る事が出来ないんです。
残念・・・。
投稿: 苗坊 | 2007年2月12日 (月) 00:23
苗坊さん☆おはようございます。
「ハミングライフ」は一部の映画館で封切られたようです。
北海道でも公開されるといいですね。
(#^.^#)
投稿: Roko | 2007年2月12日 (月) 09:36