『アディダスVSプーマ もうひとつの代理戦争』 バーバラ・スミット
アディダスとプーマ、その創立者は実の兄弟というところから、このストーリーは始まります。営業力に優れるルディと、技術者のアディは、最初は一緒に仕事をしていました。でもこの2人、どちらも自分にもの凄い自信があって、かなり若い時代に別々の道を歩み始めます。
ルディはプーマを、アディはアディダスを創立し、それ以降この2社はライバル関係を続けているのです。
今でこそ、靴以外のもの、ウェアやバッグ、さまざまなグッズがブランドマークを付けて市場に出回っていますけど、最初の頃はそういうものを出したくても、創立者である社長さんがウンと言わなかったので、別会社を作ってしまったという話など、いろいろなエピソードが語られます。
でも、この本を読んで一番感じるのは、スポーツビジネスにおける利権争いの激しさです。オリンピック委員会や、FIFAの役員たちとアディダス、プーマとの関係は、知れば知るほど「ベッタリだよねぇ!」と思ってしまいます。
80年代以降、ナイキやリーボックによって開発された新しい市場、ジョギングやエアロビクス市場に出遅れてしまったり、同族企業であるゆえに社内のまとまりに欠けてしまったり、企業買収問題が発生したり、どうしてこんなにいろんな事が起きるんだろうと感心するばかり。
真実は小説より奇なりとは、まさにこの2社のことだなぁと思うのでした。
« 『銃とチョコレート』 乙一 | トップページ | 『まいにちトースト』 たかはしみき »
「伝記・日記・ノンフィクション」カテゴリの記事
- 『14歳、字を書けない私が「書く」喜びを手にするまで』 朝野幸一 26-208-3967(2026.07.26)
- 『ぼくにはこれしかなかった』 早坂大輔 26-189-3948(2026.07.07)
- 『ポール・マッカートニー伝』 藤本国彦 26-180-3939(2026.06.28)
- 『明治のナイチンゲール 大関和物語』 田中ひかる 26-169-3928(2026.06.18)
- 『河川敷の「原住民」』 趙海成 26-149-3908(2026.05.29)




コメント