『驚異』 PINKFLOYD
1994年10月にロンドンのアールズコート・エキシビション・センターで行なわれたライブ映像を納めたこのDVD。ビデオでは発売されていたのに、DVD化するのにどうしてこんなに時間がかかってしまったのでしょう?
ロジャー・ウォータースが抜けて、デビッド・ギルモア、リチャード・ライト、ニック・メイソン+サポートメンバーでのステージです。音の素晴らしさは勿論ですが、ライティングや美術の美しさにはため息が出てしまいます。
ロジャー・ウォータースの攻撃的でシニカルな嗜好と、デビット・ギルモアのメロディアスでブルージーな嗜好の何とも言えない混ざり方が、PINKFLOYD のサウンドを創りだしていると思うんです。
先週のロック・フジヤマで、マーティー・フリードマンが「デビッドの声はミルキー・ヴォイスと呼ばれてるんだよ」って言ってました。そういう呼び方をするのかぁと、妙に感心してしまったのです。
ロジャーの尖ったパンク声とデビットの甘い声のバランスも、このバンドにとって重要なものだと思うので、この時点でのロジャーの不在は、やっぱり残念だよなぁと思ってしまうのです。とはいっても、この時点のメンバーでも PINKFLOYD はやっぱり凄いです。
シド・バレットへのオマージュである、「Shine on You Crazy Diamond」で始まるこのステージ、CDで聞いたあのサウンドがライブで再現できるんだということに驚き、そしてライブの方が更に凄いということに驚いてしまう、文字通り「驚異」な映像でした。
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