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『真鶴』 川上弘美

真鶴
真鶴
posted with amazlet on 07.03.06
川上 弘美
文藝春秋 (2006/10)

 夫の礼が失踪してから十数年、京(けい)は娘の百(もも)と母親の3人で暮らしている。夫が何故いなくなったのかは分からない、生きているのか死んでいるのかすら分からない。

 ずっと一緒に生きていこうと思っていた人が突然消えてしまったら、どうなってしまうんだろう?いつの間にやら忘れ去られてしまうのかもしれないし、反対に、いなくなってしまったことによって、そこにいた人の存在がより大きく感じられていくのかもしれないし、それは残された者の心の問題となっていくのかもしれない。

 ぽっかりと空いた心の隙間に囁きかけるのは誰なんだろう?

 不思議な不思議な物語でした。

678冊目

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日本の作家 か行」カテゴリの記事

コメント

とらえどころのない、なんとも不思議な物語でしたね。
読んでいる間中、その雰囲気に飲み込まれていて
暫く現実に戻れない。そんな感じでした。

こんばんは、Rokoさん。
うーん、何かいいなー川上さんの作品は、いいなーと感じさせてくれた作品でした。
女性3代を登場させている。
ついているもの、やっぱり女性と関係しているのでしょうか。

ななさん☆こんばんは
見えないものに捕われてしまうというところが、川上さんらしさだなぁって思いました。
よく分からないけれど、美しい小説だなって思うんです。

モンガさん☆こんばんは
"ついているもの"って、けっこうイジワルでしたね。(*^_^*)
幻のようなものであっても、やっぱり女だなぁって思いました。

Rokoさん、こんにちは。
気持ちは詳しく書かれているのに、漂うあやふや感。
捕らえにくい川上さんの世界、今回も翻弄されました。
つかみ所がなくても、やっぱり惹かれています。

今回もなぜかTB届きませんでした(汗)。
送っていただけるとうれしいです。

藍色さん☆トラバ届いてますよ!
最近スパムが多いのでトラバは認証制にしています。m(_ _)m
川上さんの不思議な世界に捕まっちゃいましたね!

Rokoさん、こんばんは。
認証制にされたんですね~。
表示されないので、心配してました。
届いててよかったです。
川上さんの不思議な世界、しっかり抱き込まれた感じです(誤解を招きそうな表現!?笑)。

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» 「真鶴」川上弘美 [ナナメモ]
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装丁は大久保明子。装画は高島野十郎「すもも」(画像との違いは文末で補足)。 「文学界」2005年2月号から2006年5月号初出。 主人公で語り手の柳下京(やなぎもとけい)は、母と娘、百(もも)との三人暮らし。夫... [続きを読む]

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