『巨船ベラス・レトラス』 筒井康孝
筒井さんはこれまでにも色々なスタイルで小説を書いてきているけれど、まだまだやってなかったことがあるんだなぁと、変な感心をしてしまう作品でした。
章分けをしていないので、突然別のシーンに入ってしまったり、現実に起こっていることと、劇中劇のような別の場面が登場してみたり、相変わらず筒井さんの作品は読者の意表をついてくるなぁとニヤニヤしながら読み続けました。
特に、終盤に登場する筒井康隆御本人の著作権に関するくだりは、とっても筒井さん的で大好きです。(#^.^#) ここに登場する出版社の名前といい、ご本人の怒り具合といい、これって本当にあったこと?と思えるんですが、実際はどうなんでしょうか?
主題となっている、日本の文学界はどうなってしまうのか?は、確かに憂うべき事態です。面白い本がないから読む人が増えないのか?本をきちんと選択できる読者がいないから良い作品が生まれないのか?とにかく売れそうなものなら出版してしまえ!という出版社が悪いのか?
ベストセラーになったから面白い本だとは限らないし、知られていない名作というものあるし、これからどれだけの本を読めるかは分からないけれど、少しでも多くの面白い本に巡り会いたいと思うのです。
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