『ハンニバル・ライジング』 トマス・ハリス
悪役がヒーローを食ってしまう物語は色々あるけれど、レクター博士はその中でもピカ一だと思う。「レッドドラゴン」「羊たちの沈黙」では脇役だったはずなのに、主人公より目立つ目立つ!
レクター博士のような異常な人間がこんなに人気を得ているのは何故なんだろう?冷静で上品で、芸術を愛し、美食家で、優秀な頭脳を持つ人間が、あそこまで凶暴な人間でもあるということのギャップが面白いからだとわたしは思っているのだけど、みなさんはどうなんでしょう?
今回は子供時代のレクターの物語なので、凶暴さはまだまだ(?)ってところだけれど、彼のソフィストケートされた生活の元となる部分が、こうやって培われてきたのだというところに興味を惹かれた。戦争さえなければ普通のおぼっちゃまだったのにねぇ。
優秀な頭脳と絵画の才能を併せ持つだけでも凄いのに、相手の心理を読むことが得意なレクター博士の物語は、これで終わりなのでしょうか?警察に捕まるまでの時代の話も書いてもらいたいけど、作者的にはこれでおしまいなのかなぁ?
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Rokoさん、TBとコメントありがとうございました。
>冷静で上品で、芸術を愛し、美食家で、優秀な頭脳を持つ人間が、あそこまで凶暴な人間でもあるということのギャップ
正にそうですね、。
私は、レクターさんの、知的な面がスキです。
でも、個人的には、レクターもの以外も読みたいです。
投稿: indi-book | 2008年2月21日 (木) 17:03
indi-bookさん☆こんばんは
レクター博士は魅力的ですよねぇ!
彼以上の主人公は無理でも、また違う魅力のある主人公を作り上げて欲しいですよね。
投稿: Roko | 2008年2月21日 (木) 21:55