『リーダーシップの旅 見えないものを見る』 野田智義 金井壽宏
マネジメントとリーダーシップは異なる。マネジメントは、複雑生に対処し、組織の安定性と持続性を維持するために機能する。これに対し、リーダーシップは創造と変革を扱う。「見えないもの」を見て、その実現に向けて人々の価値観や感情に訴え、彼らの共感を得て、自発的な協働を促す。(本文より)
リーダーシップといえば、大勢の人たちを引き連れて動かす力だと思っている人が多い。確かにリーダーにはそういう面もある。でもそれだけだったらマネージャーの仕事の範疇でしかない。リーダーとはもう一歩進んで、次の段階へ進もうとする人のことだ。
次の段階へ進もうとせずに、現状維持を良しとしている人たちは、みな口を揃えてこう言う。「忙しくて、次のことを考えるヒマがない」「仕事以外のことなんて考える余裕がない」要するに忙しいと言うのです。
その忙しさの原因は何なのでしょう?その忙しさはどうにもならないものなのでしょうか?アクティブ・ノンアクション(不毛な忙しさ)にはまってませんか?本当にあなたは忙しいのですか?忙しいという言い訳が気に入ってませんか?
どんな仕事をするのも、どんな人生を選ぶのも、それは自分で決めることです。誰かに勧められたとしても、それを実行するのは自分なんだから、誰かのセイだなんて言い訳はできないのです。今の自分のいる場所は、自分が望んだ場所なのです。
「いや、そんなはずはない」と思っているかもしれないけれど、それは現実を無視しているだけ。自分の人生を誰かが決めているなんてことは無いんです。今自分が置かれている立場は、誰のせいでもなく自分の選択結果なのです。
「夢なんか実現しないと言う人もいるが、実は夢しか実現しない。
「自分はこんな事をしたい」という意志を持って突き進まない限り、流されてしまいます。会社だの、家庭だのという大きな流れに載ってしまえば、何も考えなくても生きていけます。でも自分以外の力で舵取りされる人生なんて、楽しいものなのでしょうか?
キャリアとは「たった一回限りの自分の人生を運ぶもの」
自分が自分らしく生きるのに必要なのは、「自分の意志を持つ」ということに尽きるような気がします。誰かに言われたからやるのではなく、ハヤリだからやるのではなく、自分がやりたいからやる。その中からしか、真のリーダーシップは産まれないのだと、この本は言っているように思えます。
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