「DOCUMENTARY FILM -和本」 完成披露試写会
第48回神田古本まつり・併催イベント として行われた、「DOCUMENTARY - 和本」 完成披露試写会 へ行って来ました。
会場は神田駿河台の東京古書会館、こんな地味な映画(失礼!)の試写会なのに、立ち見も出るほどの盛況でした。
今日は監督の三好大輔さんと、映画に出演している作家の荒俣宏さんからのご挨拶で始まったこの試写会。普通の映画とは大夫雰囲気が違います。
和本とはなんぞや?から始まり、和本の魅力、和本の紹介などが、多くの方から語られるのですが、どの方も熱いんです。本に対する愛が、みなさんを熱くさせてるのでしょうね。
この映画から学習したことを、ちょっと書き留めたいと思います。
和本の定義ですが、江戸時代以前に日本で作られたものはすべて和本と考えて良いそうです。明治時代になってからのものでも、和本として扱われているものもあるそうです。
紙を束ねて本の体裁にしたもの、蛇腹状に折り畳んだもの、巻物など、形状はどんなものでもOK!手書きでも印刷でもOK!くくりは割とゆるいんです。
和本の市場の場面では、その量にビックリです!一番新しくても100年以上前の本が毎日どこからか出てくるというのは不思議です。日本のどこかの蔵や納戸にはまだまだ和本が眠っているんだろうなぁって思えてきます。
この映画の中でも紹介されていましたが、江戸川乱歩は和本が大好きで、膨大なコレクションを持っていたんです。乱歩の有名な蔵には、彼の蔵書が沢山収められているのですが、1階には一般の蔵書が、2階には和本が所狭しと置かれていて、それはそれは壮観なのです。
あんな蔵があったら1日中籠もっていたくなりそうで、とっても羨ましくなりました。あれは、理想の書斎ですねぇ!
古書会館の2階に、この映画で紹介されていた本が展示されていて、その内の何冊かは手にとって見ることができました。
和本って、触ったときの感じが柔らかいんですね!和紙で出来ているから、本自体がしなやかで、ページを開いたときにストンと広がって、この感覚がとっても気持ちがいいんです。内容もモチロンだけど、触った感覚も楽しめるのが和本なんだなぁって感じました。
これまで文字通り、触れることがなかった和本にちょっと親しみが湧いてきました。
« 蔵書印まつり | トップページ | 『家日和』 奥田英朗 »
「本・書店・読書・出版社」カテゴリの記事
- 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』 三宅香帆 24-366-3392(2024.12.26)
- 『復興の書店』 稲泉連 24-326-3352(2024.11.16)
- 『まっ直ぐに本を売る』 石橋毅史 24-290-3316(2024.10.11)
- 『瓦礫から本を生む』 土方正志 24-294-3320(2024.10.15)
- 『小さな出版社のつづけ方』 永江朗 24-284-3310(2024.10.05)
「映画」カテゴリの記事
- 『市川崑と「犬神家の一族」』 春日太一 24-247-3273(2024.08.29)
- 映画「丘の上の本屋さん」@菊川 ストレインジャー(2023.08.24)
- 映画「君たちはどう生きるか」(2023.08.10)
- 映画『生きる LIVING』(2023.04.06)
- 映画 「ファブリックの女王」(2016.07.12)
コメント