『マルシェ・アンジュール』 野中柊
普通のスーパーなら、食品の新鮮さとか、値段とか、品揃えとかが第一に考えられるのだけど、ここはそういうお店じゃないんです。まるで外国のお店のような雰囲気、おしゃれな品揃え(ジャムではなくコンフィチュールというような)が魅力のこのお店には、いろんな人がやってきます。
幸せに暮らしている主婦、つきあい始めたばかりの恋人たち、終末しか会えない恋人たち、そして、このお店で働く人。
他の店では手に入らないものを買うために、ステキなお店の雰囲気を楽しむために、カフェでホッと一息をつくために、このお店へ集まってくるんです。24時間開いているっていうのもいいなぁ!
20年ほど前、アメリカの24時間営業のスーパーでビックリしたことを想い出しました。それはそれは広いお店で、果物や野菜はすべて量り売り。シリアルだけでも何十種類もあって、缶入りのジュースは巨大だし、お肉は固まりでゴロゴロしていました。
商品の棚は壁のようにそびえ立ち、照明はメチャクチャ明るく、ショッピングカートは巨大で、すべてが驚きでした。レジ前はベルトコンベアになっていて、そこにカートから物をドサドサ乗せていくのにもビックリしたなぁ!あれって、日本ではカルフールくらいでしか使ってませんよね。やっぱり買う量が違うからかなぁ?
マルシェ・アンジュールが本当にあったら、わたし通い詰めてしまいそうです!用があっても、なくても、すてきなお店の空気を吸うのって楽しいですもの。(#^.^#)
824冊目(今年7冊目)☆☆☆☆☆
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» マルシェ・アンジュール 野中柊 [粋な提案]
装画は笹尾光彦。装丁は大久保明子。初出別冊文藝春秋。連作短篇集。
24時間営業の高級スーパー"マルシェ・アンジュール"。アンジュールとはフランス語「ある日、いつか」。そこはまるでアートギャラリー。色鮮やかな高級果... [続きを読む]
» 「マルシェ・アンジュール」野中柊 [ナナメモ]
マルシェ・アンジュール
野中 柊
JUGEMテーマ:読書
24時間営業の高級スーパーマーケット“マルシェ・アンジュール”。色鮮やかな果物や野菜、旬の魚介類と様々な輸入食品、色々な種類のパスタ。居心地のいいデリカッセン。店を巡り描かれる小さな出会いや恋。愛すべき人間模様を描いた6つの短篇集。
まるで外国に来たかのような「マルシェ・アンジュール。普通のスーパーにはない品揃えだから、特別なものを買ったり、ブラリと立ち寄って棚に並んでいるものを見たり、デリカッセンでお茶をしたり。そんな素... [続きを読む]
Rokoさん、こんばんは。
アメリカの24時間営業のスーパーのお話。
目を丸くして読みました。
あちらは何もかも巨大なんですね~。アメリカらしいです。
マルシェ・アンジュール素敵ですよね。
私も通い詰めることになりそうです。
デリカテッセンで待ち合わせしましょうか?(笑)。
投稿: 藍色 | 2008年1月19日 (土) 02:07
藍色さん☆おはようございます。
デリカテッセンで待ち合わせ、いいですね。(#^.^#)
お茶しながら映画のお話しでもしましょうか?
投稿: Roko | 2008年1月19日 (土) 10:57
こんばんは。
アメリカのスーパーは広くて品物もいっぱいで
何時間いても飽きないですよね。
日本であのカートを使うには通路が狭くて通れなくなりそうですね。
投稿: なな | 2008年1月20日 (日) 22:23
ななさん☆おはようございます。
通路の広さっていうのも、外国のスーパーの魅力ですね~(*^_^*)
行くだけでワクワクしちゃうスーパーっていいですよね!
投稿: Roko | 2008年1月21日 (月) 08:04
野中さんの次のステップは?
『マルシェ・アンジュール』 って知らなかった・・・。
でも野中さんらしい作品みたいですね。
新作『彼女の存在、その破片』ではまったもので、
どんな作品を書かれているのか、気になっていたところなのです。
新作では過去を振り返ってみる様な作りになっていて、結構
たのしめました。
しかし、ネットではまさかこんな記事を書かれてしまうなんて。
http://www.birthday-energy.co.jp/
(見つけてしまったのもアレなんですが・・・)
実は恋愛が苦手なのに、恋愛小説を書いていたり、
おもしろい事色々書いてあったり・・・。
なんか面白い人に出会った感が・・・。
投稿: 尾川 | 2012年6月22日 (金) 00:14
尾川さん☆はじめまして
作家になる方って、どこか普通じゃないところを持っている方が多いような気がします。
運が悪かったり、問題を抱えているからこそ書けるって部分もあるでしょうからね。
投稿: Roko(尾川さんへ) | 2012年6月22日 (金) 07:59