映画 「スウィーニー・トッド 悪魔の理髪師」
スウィーニー・トッド 悪魔の理髪師(Sweeney Todd The Demon Barber of Fleet Street) を観てきました!
ティム・バートン監督とジョニー・ディップの組み合わせっていうだけで絶対に見るぞ~!という気持で映画館へ足を運んだのですが、やっぱり面白かったです。
バートン監督おなじみの、目のまわりが真っ黒なメークで登場するスウィーニー・トッドとミセス・ラベットは、まるでコープス・ブライドの2人のようです。
この物語は元々がミュージカルですから、セリフは少なく、ほとんどが歌で進行していきます。こういう映画って、歌だけは吹き替えということがよくあるのですが、この映画はすべて本人が歌っています。つまりジョニー・ディップも歌ってるんです!
以外と言っては失礼かもしれないけれど、深くていい声なんです。いわれのない理由で罪人となり、妻子を失ってしまった主人公の悲しさと、怒りと、復讐に燃える気持ちがみなぎっていました。
若い二人が登場するシーンは、とても色鮮やかなのだけれど、スウィーニーが登場すると、急に色がなくなって白黒の画面になっていきます。彼の理髪店のシーンでは、ななめになった窓から注ぐ光と、暗い部屋、そして、キラリと光るカミソリに、ずっとゾクゾクしっぱなしでした。
そんな白黒の画面の中で流れる血の赤がとても鮮やかなのが印象的でした。最初のうちは控えめだったのですが、だんだんとエスカレートしていくところがバートン流なのでしょうか?あの血は、スウィニーの思いを代弁していたような気がします。
市場のシーンで、イタリア人の理髪師のところで働いていた少年がとても気になりました。昔のロンドンには、彼のように労働力として引き取られた孤児がたくさんいたのでしょう。彼が歌うシーンがいくつかあったのですが、とても心惹かれる歌声だったのです。
復習がテーマの物語ですから、暗いシーンが多かったのですが、ミセス・ラベットが「海のそばで暮しましょう!」という歌の中で、スウィーニーが横じまのクラシックな水着を着ていたんです。あまりに似合わなすぎて大笑いしちゃいました。
ラストは悲しかったけど、でも、あれで良かったのかなぁとも思える結末でした。
公式HPは → こちら
製作年 2007年
製作国 アメリカ
原題 Sweeney Todd : The Demon Barber of Fleet Street
時間 117分
監督 ティム・バートン
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富久亭日乗
デコ親父はいつも減量中
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監督:ティム・バートン
出演:ジョニー・デップ、ローラ・ミシェル・ケリー、ヘレナ・ボナム=カーター、エドワード・サンダース、ジェイミー・キャンベル・バウアー、ジェイン・ワイズナー、サシャ・バロン・コーエン、ティモシー・スポール、アラン・リックマン
評....... [続きを読む]
あ~見ちゃったんだぁ。
私も見に行きたいんだけど、まだ行っていないのです。
来週あたり、行こうかなぁ。ジョニー・デップ、歌うまいですよねぇ。
投稿: ゆみりんこ | 2008年2月 2日 (土) 11:36
ゆみりんこさん☆昨日は映画の日だったんだもん!
ジョニーの歌の上手さにはビックリでした。
そして本文にも書きましたけど、理髪師のところで働いている少年、絶対に要チェックですよ!
投稿: Roko | 2008年2月 2日 (土) 11:59
こんばんは。
モノトーンの映像、街並みなどがティム・バートンっぽくってよかったです。
そしてあのカラーのシーン。
嬉しそうなミセス・ラベットとどうでも良さそうなスウィーニー・トッド。ふたりに笑いました。
投稿: なな | 2008年9月 8日 (月) 22:13
ななさん☆こんばんは
色の切り替わりが見事でしたね。
ミセス・ラベットもスウィーニー・トッドも、明るい太陽が似合いませんね。 ┐(´-`)┌
ああいうお茶目なところもティム・バートンならではですよねぇ!
投稿: Roko | 2008年9月 8日 (月) 22:59