『共感覚者の驚くべき日常』 リチャード・E. シトーウィック
脳に関する本を読んでいると、共感覚(Synesthesia)という言葉によくぶつかります。優れた記憶力を持つ人のに関する文章をの中に、この感覚に関する記述は本当に多いのです。
でも、共感覚というものが世間に認められるようになったのは、1980年代以降のことだったんです。
この感覚を生まれつき持っている人は、それが自分だけの特殊なものだとは気付いていないのです。ところが、自分が感じる共間隔について誰かに話をすると、どうしてそんなことを話すの?頭がおかしいんじゃないの?という反応をされてしまうのです。
学術的に認められるようになった今でも、共感覚を知らない人にとって、それは信じられないような現象なのです。
表現として「とがった味」とか「黄色い声」などと言うことがありますが、共感覚者の場合、実際に丸いイメージを手の中に感じたり、黄色が見えたりするのです。つまり複数の感覚で感じるということなのです。
この感覚を持っていない人でも、複数の感覚を結びつけて記憶力を強化しようとする試みも最近増えてきました。共感覚についての興味は当分続きそうです。
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