『エスケイプ/アブセント』 絲山秋子
正臣は40歳になって、それまで自分がやってきたことが全部無駄だったなぁ~と思っちゃったんです。俺って何してきたんだろう?もう、全部チャラにしてやる!という気持ちになって妹のいる大阪へ向かおうと寝台特急に乗ったんです。
でも途中で、ちょっと京都を見てやろうじゃないか!と思い立ち、京都で電車を降りてみました。とはいっても、特別にみたいものがあるわけでもなく、ふらふらと歩いているうちにレコード屋を見つけ、そこで昔から欲しいと思っていたレコードを見つけてしまったんです。
店を出るときに買っていこうと思っていたのに、変なガイジンに先を越されて買えずじまい。悔しいので、その男に声をかけてみたら、「俺は神父だから、うちの教会へおいでよ」ということになって、次の日に彼のところへ行ってみたのです。
正臣も、この神父も、何のせいかは分からないけれど、どっかで人生曲がっちゃったなぁ~という気持ちがあって、「変な奴だけど面白そうじゃん!」とお互いに思っている感じなんですよね。何か同じようなものが、心の奥底にひっかかっているような感じっていうのかな?
こんなはずじゃなかったのになぁ~!でも、しょうがないか!と開き直っているところもあるし、かといって普通のサラリーマンのような生活は無理だし。その割に悲観的じゃないところに不思議な親しみを覚えてしまいました。
エスケイプし続けてきた正臣がいつも気にしていた和臣、2人はもう会うことはないのかなぁ?
絲山さんの小説には、いつも驚かされ続けているんだけど、アブセントにもびっくりしちゃいましたよ。そうくるかぁ!って感じでね。
877冊目(今年60冊目)☆☆☆☆☆
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コメント
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Rokoさんこんばんは♪
ついふらっとこの本によってしまいました。自分の記事を先にみたんだけど、全然内容が思い出せない(汗)
Rokoさんの記事でやっとおぼろげに思い出してきました。しかも読んだの今年入ってからなのに。。。
でも絲山さんの場合、そういう印象の物語が好きです★(フォローになっているのか?)
投稿: やぎっちょ | 2008年5月10日 (土) 21:19
やぎっちょさん☆何度でも寄ってってくださいな♪
短いけど、色んな事を考えさせられる内容でした。
自分は何をしてたんだろう?って疑問を持ってしまって息詰まることって多いけど、正臣はよくぞ次の一歩を踏み出せたなぁって思います。
彼って、絲山さんの分身でもあるのかなぁ?
投稿: Roko | 2008年5月10日 (土) 22:28