『くちぶえサンドイッチ』 松浦弥太郎
なるほど大の大人がチューとソフトドリンクを飲むのは幼稚なポーズなのです。確かにグラスに直接口をつけて飲む仕草の方が大人っぽくセクシーです。ふんふん、日本だと行儀が悪いと叱られそうだけど、さすがフランス人はスタイリッシュ。いくらスーツをパリッと着こなしても、口をすぼめてストローを加えた姿は確かにカッコワルイ。
フフフ、こういうことを言ってくれる人って、なかなかいないのよねぇ~!こういうことに気が付けるかどうかって大事だなぁ。どんなにカッコいい服を着ても、ブランドのバッグを持っても、歩き方や、ちょっとした仕草でダサくなるってことを知らないのは恥ずかしいよね!
松浦さんのセンスって、力が抜けていて好きだなぁ。どんなものであれ、自分の趣味に合うかどうか?自分の気持ちに正直でいられるかどうか?そこが一番大事だってことを、良く分かってるよね。
世間で流行っているからとか、有名な人が使っているからなんて宣伝文句に騙されちゃってる人が多いけど、それって自分自身の基準がないからなんだと思うの。松浦さんのように、自分の基準がはっきりしている人って、つまらないものに揺らがないのね。
「わからないことは勇気をもって、わかる人に教えてくれと云えばいいのさ。人から学ぶということは、自分にできないことを発見したり、これなら上手くできると発見できるかもしれない素晴らしいことなんだ」そんなライ・クーダーは今でもサンタモニカでギターを弾いている。
素直に質問できるって、歳をとればとるほど大事なことね。「教えてください」と「ありがとう」は、どんなときにも必要なことだなぁと思います。謙虚な気持ちを忘れちゃいけませんね。
どうってことない日常の中に、幸せって隠れているんです。パッと見ただけじゃ分からないけど、疲れてフゥっとしゃがんだときとか、悲しくて泣いちゃったときとか、凹んでしまった少し後に、ボヤーっと滲んで見えてくる様な気がします。
青い空とか、美味しそうなコーヒーの香りとか、友達からのメールとか、そういうものの中からジワーっと来るものがあるんですよね。そして、自分は何て幸せなんだろうって、ハイな気持ちになってしまうんです。
そんな幸せな気持ちのモトが、この本の中にたくさん隠れていました。
幸せの青い鳥は、どこか遠くにいるのではなく、すぐ近くにいるんですね。ただ、気がつかないだけで。
889冊目(今年72冊目)☆☆☆☆☆
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