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    (by 本田宗一郎)

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『どちらでもいい』 アゴタ・クリストフ

どちらでもいい (ハヤカワepi文庫 ク 2-5)
アゴタ クリストフ
Agota Kristof
早川書房

 悪童日記ふたりの証拠第三の嘘という三部作は実に素晴らしい作品でした。けれど、それが作者にとっては辛いことでもあったのです。

 「なにしろ、これよりいいものは自分には書けない。何か書いても、これよりは劣るものになってしまう。と思ってしまうので。」

 この短編集には25編の物語が納められています。書かれた時代も、テーマも全く違うけれど、どの作品にも同じ空気が漂っているのです。

 孤独、無関心、暖かい家庭へのあこがれ、故郷の家。どの物語にもアゴタの悲しみがにじんでくるのです。

 生まれ育った場所から遠く離れて暮らす毎日。それなりに成功を納めて不自由のない生活をしていても、故郷に帰ることができない心は、いつも何かを求めているのです。そして、そんなことはないふりをしてしまうのです。

 どちらでもいいなんて強がりを言うのは、悲しさの裏返しです。そんな言葉を信じないでください。小説家は嘘をつくのが仕事です。読者はその嘘を夢だと思っています。でも、小説家自身にとって、その嘘が現実なのです。

899冊目(今年82冊目)

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コメント

あの三部作は衝撃的でした。この人の著作をもう一度読みたい。そう思って『昨日』とか読みましたが、暗いですね。

>孤独、無関心、暖かい家庭へのあこがれ、故郷の家。どの物語にもアゴタの悲しみがにじんでくるのです。

惹かれるけれど、そんな物語を25編も読まされてはたまらない、という気持ちもあります。

ディックさん☆こんばんは
読むのが辛いんですけどね、これが彼女のありのままの姿なんだなと思うと、やはり読んでしまうのです。

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