『全身「からだ革命」』 草刈民代
身体を変革していくということは、ある程度自分自身の内面とも対峙していかなければなりません。
”自分を知る”作業でもあるのです。
身体を知ることで、何が自分の内面的なものを目覚めさせるきっかけにもつながるのだと思います。(本文より)
草刈さんはバレリーナです。ですからご自身の身体について、一般の人よりもずっと詳しいはずです。でも、若いころの彼女は、身体については案外無頓着だったのだそうです。
27歳の時に椎間板ヘルニアで歩くことすらできない状態になり、そこで初めて身体について真剣に考えるようになったのだそうです。
それまでの、痛ければ薬を飲めばいい、痛み止めの注射を打てばいいという考え方を辞めたのです。身体の内面から健康にならなければ、踊り続けることはできないということに、この時点で気付いたのです。
その後の草刈さんは、食べるもの、トレーニングなど、身体に良いと思われるものはドンドン取り入れています。コーチの皆さんが口をそろえて評価しているのは、「彼女は学んだことをすべて理解し、実行している。分からないことは徹底的に質問してくる。」という点です。
普通の患者さんは、ある場所の具合をその時点では治すことができても、次回診てみると、また同じ状態に戻ってしまうことが殆どなんだそうです。修正された部分を意識していないから、普段の自分の癖が出てしまい、また元に戻ってしまうんですね。
草刈さんは、修正点をきちんと理解し、それをキープすることができるところが素晴らしいのだそうです。
自分に与えられた指示(チェックポイント)を、その場では分かっても、その後も続けられるかどうか?っていう点が、より上のレベルへ進めるのかどうかの分かれ道なのですね。
歳をとっても自由に身体を動かせる自分でいるために、草刈さんの真面目な姿勢は、ぜひとも真似したいと思います。
905冊目(今年88冊目)
« 映画 「メイド・イン・ジャマイカ」 | トップページ | 晴海埠頭に巨大なクレーンが »
「心・脳・身体」カテゴリの記事
- 『Chatter 「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法』 イーサン・クロス 65(2023.03.07)
- 『生贄探し』 中野信子、ヤマザキマリ 41(2023.02.11)
- 『屋根裏に誰かいるんですよ』 春日武彦 8(2023.01.09)
- 『奇跡の脳』 ジル・ボルト・テイラー 350(2022.12.23)
- 『運動脳』 アンデシュ・ハンセン 342(2022.12.15)
コメント