『チーム』 堂場瞬一
箱根駅伝の出場権を得るには2つの方法があります。まずは、前年の大会でシード権を得ること。このシード権は10位までが対象となります。
そして残りの枠は予選会で各チームの選手が一斉に走ったタイム、そしてインカレポイントによって決まります。チーム上位10人のタイムの合算で競うため、どんなに早い選手がいたとしても、その力だけでは予選会を勝ち抜くことはできないのです。
チームで出場することができなかった選手の中で、予選会で上位のタイムを残した選手を集めて作られるのが「関東学連選抜チーム」です。この物語の主人公は、この選抜チームの選手たちです。
陸上競技の基本は個人競技です。たとえチームメイトであってもライバルなのが普通です。だから駅伝というのは不思議な種目です。走るのは個人だけれど、襷をつなぐチームワークがそこにあるのです。
ずっと一緒に苦楽を共にしてきたチームメイトと走るのではなく、急造チームで走らなければならない彼らの心の中は実に複雑なのでしょう。
自分個人としては箱根を走れることは嬉しいけれど、自分の本来のチームメイトのことを考えると胸が痛むし。学連選抜が10位以内になれば来年の予選会での出場枠が1つ増えると考えたり。様々な思惑が頭の中をめぐるのでしょう。
箱根のメンバーに選ばれても、当日に体調が良くなければ走れません。不安があるけれど走ってしまうのか、チームのことを考えて替わってもらうのか、どちらにしても勇気が必要な決断です。
この物語はフィクションなのだけど、レースの場面は駅伝中継を見ているような臨場感があって、ドキドキしっぱなしでした。
今年の箱根駅伝はどうなるのでしょうか?誰も棄権することなくレースが終わることを祈っています。
966冊目(今年1冊目))☆☆☆☆
トラックバック先
待ち合わせは本屋さんで
« あけましておめでとうございます(2009年) | トップページ | ロバート・プラントに勲章! »
「スポーツ」カテゴリの記事
- 『けっぱれ相撲道 安美錦自伝』 安治川竜児 25-346-3742(2025.12.14)
- 『無敵のハンディキャップ』 北島行徳 25-98-3494(2025.04.11)
- 『補欠廃止論』 セルジオ越後 24-242-3268(2024.08.24)
- 『速攻管理学』 九重勝昭 146(2023.05.26)
- 『プロレス深夜特急』 TAJIRI 124(2023.05.04)
「日本の作家 た行」カテゴリの記事
- 『家族八景』 筒井康隆 26-67-3826(2026.03.09)
- 『ムクの祈り タブレット純自伝』 タブレット純 26-28-3787(2026.01.29)
- 『筒井康隆自伝』 筒井康隆 25-358-3754(2025.12.26)




Rokoさん こんばんは。
学連選抜。今までの箱根と切り口が違って面白かったです。
レースの場面は駅伝中継を見ているようだし、走る彼らの気持ちが伝わってくる作品でした(*^_^*)
投稿: naru | 2009年1月 2日 (金) 20:18
naruさん☆こんばんは
こういうストーリーとは思ってもみなかったのですが、読み出したらグイグイ引きずり込まれちゃって実に面白かったです!
今日の往路でも学連選抜のことが気になってたんですが、余り映らなかったのが残念でした。
投稿: Roko(naruさんへ) | 2009年1月 2日 (金) 21:25