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『公園で逢いましょう』 三羽省吾

公園で逢いましょう。
三羽省吾
祥伝社

 小さな子供を連れたママ達が公園に集まってきます。子供達が遊んでいるのを楽しそうに見ている人だけとは限りません。子供は放っぽらかして、ママ同士のおしゃべりに夢中になっている人もいるし、1人でケータイのメールばかりしている人もいます。

 子供の服はすべてブランド物で統一した見栄っ張りのママもいれば、恐ろしく地味なママ、ヤンキーなママ、どこにいってもいろんな人がいるもんですよね。

 今時の子供は、子供だけで遊ぶってことがないんですよね。いつ頃からそうなっちゃったんでしょう?

 わたしが子供だった頃は、いろんな年頃の子供が一緒になって遊んでいたから、大きな子から小さな子へいろんな遊びやルールが伝えられていました。

 たとえば鬼ごっこをする時に、大きな子と小さな子が対等に勝負したら小さな子は勝ち目がないですよね。ずっと鬼になりっぱなしになっちゃたら可哀そうでしょ。だからわたしたちにはルールがありました。小さくてルールを知らない子は「おまめ」という立場を与えられたんです。

 一緒に鬼ごっこをするけれど、「おまめ」の子は捕まっても鬼になりません。鬼に触られたら鬼は交代になるんだよって説明だけをして、放します。大人になってから、これは「OJT」と一緒だなぁって感心しています。今でもあるのかなぁ?

 喧嘩したって親なんか出て来ませんでしたね。子供の喧嘩に親が出るなんて、みっともないことの代名詞でした。それどころか、喧嘩して負けて帰ってきたら怒られたなんて子もいました。

 夏休みにお母さんの田舎に行ったんだよっていう話を聞いて、ウチはずっと東京だから田舎はないんだと言ったら「田舎がないんだってさ~!」って言われたという子がいたんです。家に帰ってお母さんにその話をしたら、「ウチはひい爺さんの代から浅草に住んでるんだからね。田舎モンにバカにされるんじゃない!あたしは江戸っ子だって言い返してきな!」と怒られちゃって、お母さんが言った通りに言い返しにいったという友達がいます。

 その時は見事に返り討ちにあったけど、母親の強気の発言は正しいと信じているそうです。(*^_^*)

 今時の親子関係って何だか不思議だなぁと思います。どうしてそこまで子供を王様扱いするのでしょう?何でも与えてもらえるのが当然で育ってしまった子供は可哀そうです。自分の力で獲得する喜びを教えてあげることこそが親心だと思うのは、わたしが古い奴だからでしょうか?

968冊目(今年3冊目)

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コメント

Rokoさんこんばんは^^
Rokoさんの書かれた昔の子供の様子を読んで、そうそう!と自分のいろんなことを思い出しました。大きいおねえさんに逆上がりを教えてもらったりだとか。団地のみんなで鬼ごっこをして遊んだ記憶とか。
今の子供って同じ学年以外の子と遊ぶことが少ないって聞きますね。それってちょっと哀しいなあと思います。
もっともっと小さい頃、こういうお母さんの公園デビュー時から一緒に遊べてたら、大きくなってからもあるいは…?と思うんですが。どうなっていってるのか、自分が母親になったことがないのでよくわからなかったり(^^ゞ
すみません脱線しっぱなしのコメントになっちゃいました<(_ _)>

麻巳美さん☆こんばんは
同級生と遊ぶ時に弟や妹を連れてくる子もいたし、友達の家のおばあちゃんと話をしたり、色んな人と触れ合う機会が昔は多かったなぁと思います。
今はいろんな意味で不自由な時代なのかもしれません。

こんばんは。
たぶん未到着と思いますが、TBさせていただきました。
子供だった頃って、いろんな繋がりが強かった気がします。
与えるのでなく、獲りに行く喜びを教えてあげるようにしてほしいですね。

http://1iki.blog19.fc2.com/blog-entry-638.html

藍色さん☆トラバありがとうございました。
現代は物があり過ぎてう、それに押しつぶされてしまっているような気がします。
ゼロから作り出す楽しみや、何もないことの清々しさを考えるべき時なのかもしれませんね。

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