『ユダの山羊』 ロバート・B.パーカー
この本を最初に読んだのは何年ぶりかなぁ?と思って本の奥付を見てみたら、何と20年前!
スペンサーが老富豪に依頼された仕事は、家族を殺した9人のテロリストを探し出すこと。報酬は1人2500ドル、生死は問わない。
依頼主が気に入らないと、すぐに変な方向へ行ってしまうスペンサーだけど、今回は思いっきり真面目に働いてます。依頼主の気持ちもよく分かるし、何をしてもいいと言われているし、やる気のある時のスペンサーは実に有能です。
でも、決して真面目なだけじゃないところが彼のチャームポイントです。しょっちゅうジョークを飛ばしていないと気が済まないし、食事がまずいと機嫌が悪いし、何といってもスーザンに会えないのが辛いしね。恋する伊達男はいろいろと大変なのです。
それと対照的なのがホークのクールさです。どこへでもバリっとしたスタイルで表れ、なのに気配を消すのが天才的に上手くて、いつもシャンペンを欠かさない。感情を表に出さないホークと感情出しまくりのスペンサーは見事なコンビですねぇ。
まったく違うタイプの人間だけど、根っこの部分がとても似ているこの2人。どちらも自分に自信を持ちつつ、相手を尊重していて、人種間のジョークも平気で言えてしまうところが、もの凄く魅力的です。
アクションも見事だけど2人の会話も同じくらい見事で、シリアスな話のはずなのにニヤニヤしてしまうシーンの多いこと!やっぱりスペンサーシリーズは面白い!と再確認してしまいました。
990冊目(今年25冊目)☆☆☆☆☆
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コメント
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こんばんは〜。
golさんとこや、ここのサイト見ていたら、いつかスペンサーシリーズを再読するのもいいなぁなんて思う今日この頃です。
スペンサー、昔はけっこう格好良かったんですよねぇ。。
個人的には最近のスペンサーは、あきらかにホークより魅力がダウンしているような、、、。
投稿: 樽井 | 2009年2月26日 (木) 22:58
樽井さん☆おはようございます。
そうなんですよ、goldiusさんの記事を読んでいるうちに、わたしも読みたくなっちゃって (#^.^#)
やっぱり、この頃のスペンサーはカッコいいですよ!
是非、樽井さんも読み返してみてくださいね。
投稿: Roko(樽井さんへ) | 2009年2月27日 (金) 08:06
本当にスペンサーとホークの会話は楽しいですね。
ハードボイルドの皮肉な会話は受け付けないことが多い私でしたが、パーカーのセンスにはめちゃ受けします。
投稿: goldius | 2009年3月22日 (日) 15:03
goldiusさん☆こんにちは
この2人の会話はホントに楽しいです。
信頼感があるからこそのユトリが堪らないですね。
投稿: Roko(goldiusさんへ) | 2009年3月22日 (日) 18:12