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『山椒魚戦争』 カレル・チャペック

山椒魚戦争 (地球人ライブラリー)
カレル チャペック
Karel Čapek
小学館

 

 この本を図書館で見つけて思わず借りてしまったのですが、家で本を開いてみたら「英訳からの重訳であり、内容を3分の2に縮めた簡約版です」ということだったので、アララと思ったんですが、読んでみたらそれなりに面白かったですよ。

 

 この作品に登場する山椒魚たちは、南の島で偶然発見された知的生物です。人間たちは彼らを労働力として使うことに気が付きます。彼らの立場を考えてみると、「奴隷」とか「ロボット」とかという言葉に変えても成立してしまうようなものなのです。

 

 人間とは何と自分勝手なんでしょう!そのツケが回ってきて、初めて自分がしたことに気がつくのだけれど、そんなことには気が付かないようなフリをしようとするし、反省しないし、しょうもないなぁ!

 

 この本の著者カレル・チャペックは「ロボット」という言葉を作った人です。彼がいなければアトムも生まれないし、R2D2やC3POも存在しません。ほぼ1世紀前に彼が予測した未来は、かなりの確率で実現されています。

 

 チャペックは園芸についてのエッセイも面白いし、絵本も書いているし、とっても不思議な人です。今年は彼に注目してみようかなぁ!

 

 「ロボット」も読まなくっちゃね!

 

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