『フリーダ・カーロのざわめき (とんぼの本)』 森村 泰昌 藤森 照信 芸術新潮編集部
子供の時に小児麻痺にかかり、更に18歳の時に交通事故で死ぬ一歩手前までいったフリーダは、生涯に30回以上の手術を受けたと言われています。骨盤を大きく損傷した彼女は普段でもベッドや車いすの上で過ごすことが多かったようです。
そんな過酷な状態なのに、そんなだからこそ彼女は必死に生きていたのだと思うんです。絵を描き、思いっきりお洒落して、恋をして、結婚して、不倫もして、何一つ諦めずに生き続けていたフリーダ。
彼女が描く絵の多くにフリーダ自身が描かれています。痛みと戦う一生だったことを象徴するような激しい絵、民族衣装を身にまとった美しい絵、どれもがフリーダにしか描けないものです。
病床にあっても、常に美しい衣装を身にまとい、髪を結い、アクセサリーをふんだんに付け、美しい自分であろうとしたフリーダの強い意志には驚かされるばかりです。
メキシコでは超有名な彼女は、お土産物にもなるほどなんですって!
おお、この眉毛は間違いない!
どなたかメキシコへ行ったら、フリーダもののお土産を買ってきてください~!
47年という短い人生だったけれど、こんなに太い人生を生きた人はなかなかいないよねと思うのです。
どんな環境にあっても、諦めないことの大事さをフリーダに教えてもらいました。
1001冊目(今年36冊目)☆☆☆☆☆
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「こういうパリの『芸術家』畜生どもと関わりを持つくらいなら、
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ピカソやカンディンスキーやデュシャン... [続きを読む]
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フリーダのことはイサム・ノグチの伝記の中で不倫の相手だと言うことを知りましたが、なかなかエキセントリックな人のように感じましたが、意志の強い人であるのは間違いないのですね。
ちょっと興味が沸いてきました
投稿: yomikaki | 2009年3月17日 (火) 22:26
yomikakiさん☆こんばんは
イサム・ノグチ、トロツキーなど、様々な人たちがフリーダに魅せられてしまうのですが、その理由はやはり彼女が出していた圧倒的なオーラだと思います。
「いつまで生きられるか分からない」という気持ちが、彼女の個性を決定的にしたような気がします。
投稿: Roko(yomikakiさんへ) | 2009年3月17日 (火) 23:31
理想を甘く夢みる時間も無かったフリーダの人生は胸を打ちますよね。2003年の展覧会も映画も見ているので、この本を買うまでもないかと思ってましたが、森村ファンでもあるのでやっぱ買わないといけないと
やっと買いました。Rokoさんが紹介されてなかったら、この本の存在には気付かなかったでしょう。深く感謝します。
投稿: goldius | 2009年5月31日 (日) 23:29
goldiusさん☆こんばんは
明日があるかどうか分からないからこそ、何でもやったフリーダ。
耐えることばかりの人生だったんだろうけど、それを魅力に変えた彼女は本当に凄い人だと思います。
投稿: Roko(goldiusさんへ) | 2009年6月 1日 (月) 00:09