『キズ・ヤケドは消毒してはいけない』 夏井睦
「ケガをしたら消毒しましょう」「傷口は乾燥させましょう」という、これまでの常識を疑ったことありますか?
夏井先生が提唱しているのは「うるおい治療」という治療方法です。
傷口の汚れやゴミは水で洗い流し、白色ワセリンを塗って、ラップで覆い、それがずれないようにテープで止めたり、包帯を巻いたりする。それだけ・・・なんです。
人間の身体を作っている細胞は水がなければ死んでしまいます。乾燥して死んでしまった細胞は、普通の状態ではアカだし、怪我した場合はカサブタなんですね。
つまり、怪我を治すには水分を逃さないようにするのが大事であるということなんです。(そうだったんだぁ~!)
軽いやけど、擦り傷、などの場合には、この「うるおい治療」を行うと、これまでの治療方法よりずっと早く、なおかつキレイに治ります。
白色ワセリンとラップだけでOKなのですが、これと同じ考え方で作られている治療物はただ1つ、キズパワーパッドだけなのだそうです。何故なんだろう?(一般のメーカーから発売されていて、どこでも手に入るものはこれだけと、訂正します。)
☆7月17日追記
牛くんの母さんから教えていただいた夏井先生のサイト、とっても参考になりました。辱瘡にも効果があるというのはすごいですね。介護の現場でさぞかし役に立つだろうなぁと思いました。
「うるおい治療」は、不要どころか害にしかならない薬の使用は止めて、細胞が本来持っている力を最大限に使おうという考え方ですよね。
これはキズやヤケドだけでなく、日常のスキンケアにも応用できるスゴイ方法なのだと思います。
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こんばんは~。
うるおい療法に使える貼りもの、今はもっといいのが出ていますよ。
「プラスモイスト」といいます。
夏井先生と一緒に開発した瑞光メディカルのホームページはこちら↓
http://www.zuiko-medical.co.jp/
販売している薬局の一覧も載っていますし、ネットでも買えます。
投稿: 牛くんの母 | 2009年7月16日 (木) 22:16
牛くんの母さん☆こんばんは
すごいなぁ、こういうのまで出てるんですね!
こんなにすごい治療法なのに、なかなか普及しないのは医療現場の保守性のせいなんでしょうかね?
投稿: Roko(牛くんの母さんへ) | 2009年7月16日 (木) 22:51
最近少しずつ普及しているみたいですけれど、まだまだですかねぇ。なんとなくのイメージだけれど、傷口がぐじぐじしているとばい菌が繁殖しているようなイメージがあるのが抵抗のもとなのかも知れないですね。いまだと完全に傷口と外界がシャットアウトできる素材があるけれど、むかしだと膿みとかが服やら包帯やらについて、はがすときにまた傷口が広がったりもあったかも知れないです。
医療の革新と、テクニカルというか素材開発の両輪で医学はすすんでいっているんでしょうねぇ。点滴している管から血液採取とか薬品注入なんてのも昔ではありえなかったでしょうしね〜。
投稿: 樽井 | 2009年7月18日 (土) 00:28
樽井さん☆こんばんは
ホントに技術の進歩はスゴイですよね!
歯科なんかも昔のように痛い治療はなくなったし、外科手術してもあっという間に退院してしまうしね。
新しい技術を知らないと怖いなぁって思います。
投稿: Roko(樽井さんへ) | 2009年7月18日 (土) 00:41