『なにを買ったの? 文房具。』 片岡義男
I think better with a pencil in my hand.
片岡さんの本はいつも楽しいなぁ。語りかけてくるような文章、そして魅力的な写真。ページをめくるのが楽しくってしょうがない!
文房具って、もちろん使うために買うことが主だけど、ただ眺めるためだけに買ってしまうもの、ただそばに置いておきたいから買ってしまうものが結構あるんです。
この本に登場する文房具は、片岡さんがずっと持ち続けているものばかりです。中には20年もののノートまであって、それをどう使おうかと想像することや、その美しい姿を愛でることの楽しさって、いいなぁ~!
最初のページに登場するのは、青いステッドラーの鉛筆。これはいいですよねぇ。姿もいいし、書き味もいい。シリーズで出ている鉛筆ホルダーや芯ホルダー、消しゴムなども、学生時代にはいつも使ってました。
この頃はボールペンばかりで鉛筆をとんと使わなくなってしまったけど、短くなった鉛筆をホルダーに入れて使うのって、その形自体が美しいです。
僕が子供だったころ、郵便で小包を送るには可能な限り箱にいれ、(中略)それに十文字に紐をかけていた。それとは別に荷札にも差出人と受取人の住所氏名を明記し、荷札についている細い針金で紐にくくりつけていた。(本文より)
荷札を使わなくなってから随分経ちますね。文房具屋さんで買ったり、郵便局でもらったりして使ったことを思い出しました。この本に登場したのはメモ帳のように綴られた荷札。こういう形のものは見たことないですねぇ。
もう使われていないと思われている荷札ですけど、表面に文字を書けないものや小さなものを郵便物にする時には荷札を付ければいいんだそうです。昔っぽく紐をかけて荷札を付けた小包を出すのも面白いかも?
ノートブックに書きなさい、とツバメが言う
大学ノート、キャンパスノート、ルーズリーフ、レポート用紙、メモ帳、手帳、リーガルパッド。実用的なものは日本製でもいいけれど、外国製のものは持っているだけでうれしくなってしまうものが多いんだなぁ。
ノートに関してはヨーロッパ製に軍配が上がるけど、アメリカ製のリーガルパッドはざらざらした書き心地がいいのよねぇ。色はモチロン黄色ね。
1109冊目(今年144冊目)☆☆☆☆☆
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