ベルリンの壁崩壊から20年 (COURRiER Japon 2010年1月号)
先日編集部を訪問させていただいて、ますますファンになってしまった COURRiER Japon の2010年1月号の特集テーマは「新世紀ベルリン」です。
この表紙かなりインパクトがありますねぇ!ソ連のブレジネフ書記長と東ドイツのホーネッカー書記長のキッス!1979年10月、ブレジネフ書記長がドイツ民主共和国(東ドイツ)30周年の演説を終えた直後の1シーンなんだそうです。
その写真が世界中で注目され、それを元に11年後にベルリンの壁に描かれたのがこの絵「神様、この致命的な愛から生き残れますように」です。政治的な意味での壁が崩壊した現在も、この絵はそのまま残されているのだそうです。見に行きたいなぁ!
冷戦時代、「ベルリンの壁」というのはよくニュースに出てきました。でも、それがどんなものであるかということは日本では殆ど知らされていませんでした。当時のわたしは真っ直ぐな長い壁というイメージを持っていました。
でも、それは全く違っていました。
東ドイツの中にあったベルリンは、戦後すぐに2つの部分に分けられました。東側は東ドイツに属し、西側は英米仏が占領したのです。最初の数年は、境界線を来れるのは自由でした。しかし西側に脱出しようとする人たちが増加することを恐れ、東ドイツが西ベルリンの周囲にぐるりと壁を作ってしまったのです。
その壁のために離れ離れになってしまった家族もいました。壁を突破して西側に逃げようとして死んだ人も大勢いたのです。
P44~P45で図解されている”「ベルリンの壁」はこうなっていた!”という図は衝撃的でした。そんなに高くない建物からでも、お互いのことが見えているのです。でも反対側に行くことはできないんです。警備をしていた東ドイツの警備兵は無線を持つことすら許されていなかったとは!
新生ベルリンには、多くのアーティストが集まるようになりました。物価が他の都市と比べてかなり安いということもあるようですが、若いアーティストが集まる姿は「60年代のニューヨーク(ソーホー)に近い」とか。近いうちに「ベルリン=芸術の都」となっていくのかもしれません。
特集以外で気になったのは、この3つの記事です。
①姜誠がみたエスニックメディアが見たNIPPON
「民主党の掲げる高校教育無償化を在日外国人はどう見ているか?」
日本に住む外国人の為の学校は数多くありますが、その殆どが各種学校という扱いです。ですから高校教育無償化されても何の恩恵も受けられないんですね。今の日本は外国からやってきて働く人たちの力なしには成り立たない状態になりつつあるのに、相変わらず何にも考えていない政府のトロさに腹が立ってきます。
②メールの発達で手紙が減少・・・世界の郵便事情はどうなる?
かつて電報がそうであったように、このままでは手紙が衰退の一途しかないのかなぁ?手紙が無くなったら町からポストも無くなるってことですよね。それは余りに悲しいです。
③USニュースの番犬
訪日したオバマ大統領が天皇陛下に頭を下げて日本式の礼をした事に対して、「低姿勢過ぎる」とアメリカのメディアが批判したとニュースで伝えられていましたが、どうもこれは偏ったニュースだったようですね。そう言っていたのはFOXだけだったとはねぇ!三大ネットワークは「FOXニュースが大騒ぎしている」と報じていたそうで、日本のメディアはどうしてそこまで伝えてくれないんだろう?
今月号も、実に充実した内容でした。
R+(Reviewplus)さんからこの雑誌を提供していただきました、ありがとうございます。
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