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『50歳からの病気にならない生き方革命』 安保徹

 今回は、自分のためのメモとしてこの本の内容を記録しようと思います。

原因を理解しない限り生活習慣病は治らない
 症状の原因はどちらなのか、それによって治し方は正反対です。のんびりした暮らしが保障されている子供たちやお年寄りは、副交感神経優位が過剰になっているので、疲れやすい、夜眠れない、身体が冷える症状が出ます。そういう人たちは、薬に頼らないで、いい食事と身体を動かす運動をすれば、病気もつらい症状も治ります。しかし、長時間労働をしていて無理をしている人に、さらに運動を勧めたら、身体は間違いなく破綻します。

 昔は嵐が来れば身を潜めました。すごい嵐の日は気分が落ち込みます。低気圧だから酸素が薄くなっていて、自律神経から休めと身体に指令が来ているのです。

 ところが現代社会は、嵐などものともしないで働きます。電気の明かりがあるから少しは刺激されて働けますが、無理をすると脱落者が出てきます。日本海側の冬は長期にわたって低気圧ですから、気分が落ち込みます。そういうときに無理して働くと、うつ病など心の病気が多く発症します。それぐらい身体は 自然の影響を大きく受けているのです。

 筋肉をちゃんと使っていれば多少無理をしても疲労がこないし、ストレスになりません。身体を鍛えて、心臓の筋肉が発達していれば、少しの無理ぐらいでは心臓はビクともしないのです。

 ところが、運動不足で筋力が低下している人は、能力が低下して、ギリギリのところで生きているから、ちょっと動いただけですぐ疲労がきてストレスを受けやすくなっています。同じストレスでも身体を鍛えている人とは全然違います。

生活習慣病の大半の原因は「働きすぎ」
 生活習慣病に対して、医師はタバコやお酒、食事や運動についてはこまごまと助言をしますが、生き方の無理、ことに働き過ぎにはほとんど触れようとしていません。働き過ぎが一番大きな病気の原因なのに、仕事をもっと減らしなさいとか、やめなさいという医師は少ないのです。医師がそこまで言うのは越権行為だという暗黙の了解があるのか?日本人が労働は美徳だと考えているからなのか?

「病気は自分で治す」という医療観と健康観
 病気の多くは生き方の偏り、自律神経の乱れ、白血球の過剰反応として起こっていて、不快な症状は治るためのステップとして出現しています。 たとえばインフルエンザなどで熱が出るのは、身体が熱を出すことで病気に打ち勝とうとしているのです。なのに解熱剤で熱を下げてしまったら、その力を弱めてしまうだけなのです。だから、薬を飲めば飲むほど病気は治らないというジレンマに陥るのです。

 他の薬でも同様のことが言えます。頭が痛いから頭痛薬を飲むのではなく、何故頭が痛いのかを追及しなければ意味がないのです。身体の具合が悪いから頭が痛むのか?、ストレスのせいで頭が痛むのか?原因を絶たなければ、一生頭痛薬を飲み続けることになってしまいます。

 対症療法としての薬を使用し続ける危険を理解しなければいけません。生き方の偏りに目を向けないと、病気の根本的治療は得られないわけです。

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