映画 「海角七号」
この映画の舞台になった恒春(ハンチュン)は、台湾の最も南にある海辺の町です。
その景色を見ていると、ちょっと懐かしい気持ちになってきました。
町にあるホテルが、夏のイベントに日本の歌手を呼ぶことにしたのですが、町長からそのステージに地元のバンドを出演させなければダメだと言われ、しぶしぶ出演者のオーディションをすることになったのです。
バンドのギタリスト兼ボーカリストの阿嘉(アガ)は台北でミュージシャンをしていたのだけれど、結局売れずに帰ってきたばかりでブラブラしていました。ようやく郵便配達の仕事をもらったのです。
配達する郵便物の中に不思議な小包がありました。それは、今はもうない「海角七号」という住所宛に、日本から送られてきたものでした。
このバンドのメンバーが、みんなひと癖あるんだけど楽しい人ばかり。
登場する人たち、一人一人の個性がとっても面白くて、とっても賑やかでした。特に月琴の名人だという茂(ボー)じいさんには、かなり笑わせてもらいました。
「海角七号」宛の手紙の主は、第二次世界大戦中に台湾にいた日本人教師からのもので、彼の台湾に残して来た恋人への思いを語るシーンになると、急にロマンチックな雰囲気になって、これがどう絡んで行くんだろう?と最初は心配でしたが、最後は見事に一つになりました。
最後のシーンで歌われる「野ばら」はとても感動的でした。わたしも思わず口ずさんでしまったほど。
台湾の映画を見たのはこれが初めてですが、昔の日本の風景を見ているような、不思議な気持ちになってしまいました。
この映画のHPは → こちら
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歌が昔と現代、日本と台湾をつないでいく映画「海角七号 君想う、国境の南」
台北でバンド成功の夢敗れ、台湾最南端の町・恒春に帰ってきた阿嘉(アガ)は郵便配達を始めたが、仕事にも身が入らない。そんなある日、宛先不明の手紙を預かるが、それは60数年前に日本人教師が台湾人の恋人・友子に宛てた恋文だった…
一方、恒春では日本の歌手(中孝介)がライブイベントを行うことになった。町の実力者・洪は主催者に圧力をかけ、地元で前座のバンドメンバーを集めることに。しかし急場しのぎのメンバーは、みんなワケアリな人た... [続きを読む]
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Rokoさんのブログで紹介されてから、ずっと見たいと思っていた「海角七号」がみれました。
懐かしい昔の日本のような町の風景、個性的なバンドメンバー、歌でつながる昔の恋文…。
これが日本でつくったらもっと戦争が劇的に演出されるのだろうけれど、淡々とでも愛情深く描いているのがよかったです。もう少し時間をおいて、また見なおしたくなる映画でした。すてきな映画を紹介していただいてありがとうございました。( ̄▽ ̄)
投稿: 日月 | 2010年8月18日 (水) 22:56
日月さん☆こんばんは
わたしの記事を読んで観てくださったなんて、うれしいです~(#^.^#)
台湾の方々の賑やかさと、船で台湾から去っていくシーンの寂しさの対比が鮮やかでしたね。
この映画がお好きでしたら、是非「トロッコ」も観てください。きっと気に入って頂けると思います。
投稿: Roko(日月さんへ) | 2010年8月18日 (水) 23:34