『粗食のすすめ旬のレシピ〈4〉冬号』 幕内秀夫 検見崎聡美
わたしが子どもだったころ、八百屋さんに並ぶものは必ず季節感がありました。
春には筍やふき、夏にはキュウリやスイカ、秋には柿や栗、冬には大根やみかんというように、その季節に収穫されるものがほとんどでした。
ハウス栽培や輸入によって、季節感はすっかり無くなってしまいました。一年中同じものを食べられるのが当たり前になってしまったけれど、それでいいのかなぁって思います。
たとえば今は、一年中スイカを食べることができますけど、わたしは夏にしかスイカを食べたいとは思いません。熱い日に汗をかきながら冷たいスイカを食べるからこそ美味しいのだと思うんです。スイカは水分補給をし、体温を下げるのに適したものだから、最近のようにやたらと甘いスイカは要らないのです。
日本の素晴らしさは四季があることだと、わたしは信じています。だからこそ、食べものにも季節感を感じたいのです。夏は身体の熱を取ってくれるもの、冬は身体を温めてくれるもの、春には春の息吹を感じさせてくれるもの、実りの秋には豊かさを感じさせてくれるもの。そういうものを食べたいと思うのです。
暑い日には打ち水をして行水をすれば涼しくなります。寒い日には肌着を温かいものにして小まめに動けば暖かくなります。1年中エアコン生活をしていたら、自然に合わせられない身体になってしまいます。
それぞれの季節を楽しめばいいのに、どうして一年中同じ暮らしをしようとしてしまうのでしょうか?自然に合わせて生きていないから、自然と調和できなくなって様々な問題が起きているのではと思えてきます。
「旬」を感じる生活を忘れてはいけませんね。
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