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『スキャンダルの世界史』 海野弘

スキャンダルの世界史
海野 弘
文藝春秋
 

ディックさんの所で見かけたこの本、この表紙を見ただけで「読みたい!」という気持になりました。さっそく図書館で借りてきました。

 古代ギリシャ時代から現代まで、スキャンダルのネタは尽きません。まるで 「石川や、浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ」みたいなもので、馬鹿なことをする人もいなくならないし、それを面白がって吹聴する人もいなくならないものなんだなぁって感心してしまいます。

 1960年代以降のものは、ある程度知識があるものが多かったので、余計に楽しめました。ケネディ、マリリン、モハメド・アリ、シャロン・テート、セックスピストルズ、ジョン・レノン、デロリアン、ジャンニ・ベルサーチ、クリントン、ダイアナ、O.J.シンプソン・・・ いろいろありましたねぇ。

 それより前の時代でも、「ヘンリー八世と六人の妻」「ボニーとクライド」「火星人襲来(オーソン・ウェルズ)」などは知ってましたが、「サド侯爵」とか「裸足のイサドラ」「ラスプーチン」あたりは、名前だけは知っていても、なぜそんなに有名なのかは知らなかったのですが、この本を読んでとても納得です。

 スキャンダルを残す人というのは、それだけ注目度が高い人ということですが、世間からの注目に耐えられずに消えていく人もいれば、それをバネにしてしまう人もいます。有名になるというのは、そういうリスクに耐えるということでもあるのでしょうね。

 この本の表紙となっているマリリンは、その狭間で揺れていたんだろうなぁ。それにしても、この背中からのショットはいいなぁ。こんな風に歌ってもらえたら幸せよねぇ、ケネディ大統領!

1164冊目(今年42冊目)☆☆☆☆☆

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伝記・日記・ノンフィクション」カテゴリの記事

コメント

具体的で、どんな本かわかりやすく、よい感想ですね。

歴史的に古いほうのスキャンダルですが、桐生操さんをご存じですか? ご存じなければ wikipedia をご覧になってください。スキャンダルめいた歴史話を集めた本がたくさんあって、結構読みました。
桐生操さん以外にも、青春出版社知的冒険倶楽部の『世界魔人伝』とか…。
「妙な歴史本ばかり読んでいる…」と思われそうなので、もうやめますけど…(笑)

ディックさん☆こんばんは
こういう視点で世界史を追っかけると実に面白いですね。
例えば、先日映画で観たヴィクトリア女王の物語は美しかったけれど、その子孫と怪僧ラスプーチンにつながりがあったというのにはビックリしました!
お勧めの本も読んでみようかなぁ~(*^^)v

 OJシンプソンも列記されているんですね。
 超スーパースターだっただけに。
 NFLの選手で、映画にも出演した人ですよね。
 NFLで、桁違いにすごい選手という印象はありますが、他のことで、事件になっていますが、内容の詳しいことまではわかりませんが。
 でも、おもしろそうな本ですね。

robinさん☆こんばんは
O.J.シンプソンの裁判は大ニュースでしたね。
スターだからこそゴシップが話題になる訳ですが(^^ゞ
最近ではタイガーがこの役目を一手に引き受けてしまっていて、あらら~って感じです。

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» スキャンダルの世界史/海野弘 [ディックの本棚]
スキャンダルの世界史  本書は題名通り「スキャンダルの歴史」について書かれた本である。  古代ギリシャとローマにそれぞれ一章を当て、「中世〜キリスト教とスキャンダル」「ルネサンス」のあと、18世紀、19世紀に一章分ずつ当てて、20世紀は10年ごととなって....... [続きを読む]

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