『フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略』 クリス・アンダーソン
日本放送出版協会
たいていの商取引には良い面と悪い面があるが、何かが無料!になると、わたしたちは悪い面を忘れさり、無料!であることに感動して、提供されているものを実際よりずっと価値あるものと思ってしまう。なぜだろう。それは、人間が失うことを本質的に恐れるからではないかと思う。(本文より)
近年、無料(フリー)のサービスが増えています。フリーメール、フリーソフト、フリーのサーバー領域など、ウェブ上ではフリーなものばかり。ダウンロード自由なファイル、ブログも Twitter も、Wikipedhia も Youtube もフリー!
でも良く考えてみると、ラジオもテレビも民放なら無料放送なんですよね。視聴するための機器の購入費用や電気料金は必要だけど、映画や演劇、スポーツ観戦のように出かける必要もなく、視聴自体に料金は必要ありません。
でも、無料だから品質は問わないというわけではありません。素晴らしいものがフリーだからこそ魅力的なのです。
この本も最初は無料で配布されていました。その評判が高かったので本として販売されるようになったのです。最初は無料であっても、それに付帯するサービスやアクセサリを買ってもらえれば、十分に利益を上げることが可能なのです。
限られた資源(たとえばゴールデンタイムのテレビの放送枠)を管理しているならば、資源をムダにしないための正しい判断が必要になる。~中略~ だが、資源が潤沢にあるならば、失敗した時の損失も少ないので、リスクをとる余地が生まれる。あなたがユーチューブにアップした動画を見たのが母親だけでも、誰もクビにならない。
無料だからこそ何でもできるという自由な考え方が、これからの世界を変えていくのだ!と考えると、未来は限りなく明るいですね。
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