『シャーロック・ホームズの冒険』 アーサー・コナン・ドイル
小学生の時にシャーロック・ホームズに出会い、ほとんどの作品を読んできました。でも、今回読み直してみて初めて気が付いたことがあります。シャーロック・ホームズにとって推理とは、ご飯を食べたり、朝起きたら顔を洗ったりするのと同じ、日常なんですね。
細かいところまで気が付く観察眼、豊富な知識、そして豊かな好奇心。ダンディな姿につい騙されてしまうけど、頭の中身は少年のまま。事件を解決していくのも、正義感というより、自己満足のためという気持ちが強いような気がします。
興味があることにはドンドンのめりこんでいくけれど、そうでないことには全く興味を示さないホームズは結構わがままです。
でも、それが嫌な感じにならないのは、やっぱりホームズの明快な分析力の成せる業なのでしょうね。
いつもワトソン氏が言われているように、「情報はすべて開示されているのに、大事な部分を見逃している」という所が、ホームズと凡人の差です。
ホームズがいつも行っている「疑問を持つ、観察する、考える、行動する」という一連の行動は、今日の生活にもそのまま応用できるものなのだと、改めて感心しています。
この本は 書評サイト 「本が好き!」 より提供して頂きました。どうもありがとうございました。
1191冊目(今年69冊目)☆☆☆☆☆
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