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『ノーザン・ソングス 誰がビートルズの林檎をかじったのか』 ブライアン・サウソール ルパート・ペリー

ノーザン・ソングス 誰がビートルズの林檎をかじったのか
ブライアン・サウソール ルパート・ペリー
シンコーミュージック

 「ノーザン・ソングス」と聞いてピンときたあなたは、かなりのビートルズ・ファンですね。ビートルズのオリジナル楽曲の著作権を管理する音楽出版社として誕生したのが、この会社です。

 本来ならば、ビートルズ本人達の権利を守るための会社でなければならないはずなのに、色んな人の思惑が交錯する余り、ビートルズ本人たちにとってはちっともありがたくない会社になってしまいました。

 この会社が設立されたころは、音楽ビジネスがまだ確立していなかった時期だし、マネージャーであったブライアン・エプスタインは契約に関しては全くの素人であったこともあって、51%の株を所有するディック・ジェームズに多くの利益をもたらすような仕組みになってしまったんです。

 ジョージとリンゴはそれを知って、自分の楽曲に関しては自分の会社を設立し、ノーザン・ソングスとは関わりあわないようにしたのです。ですから、1968年以降に同社が管理するのはレノン=マッカートニーの楽曲だけとなりました。

 ディック・ジェームズは後にこの株をATVに売却してしまい、更にその株がマイケル・ジャクソンの手に渡ったということで、話はさらにややこしくなってしまいました。この辺のニュースはご存知の方も多いかもしれません。

 元々マイケルはビートルズのファンで、作曲の仕方を教えて欲しいとポールにたのんだこともあり、かなり仲の良い間柄だったそうです。そもそも「お金が余ってるなら著作権に投資したらいい」とマイケルに教えたのはポールなのだそうです。

 ビートルズの著作権が売りに出るという情報を得たマイケルの弁護士は、まずはポールとヨーコに買う意思があるかどうか確かめ、両方に意思がないということを確認してから買いに出たのです。

 マイケルはポールに著作権を買うことにしたとは伝えたのだけれど、それがビートルズのものだとは言っていなかったので、何故黙って買ったのだとポールの怒りを買ってしまい、それ以降仲が悪くなってしまったというのには、何だか複雑な気持ちになってしまいました。

 ノーザン・ソングスは、現在マイケルとソニー・レコードとの合弁会社が保有しています。

 ローリング・ストーンズは、このビートルズの失敗を見てから著作権の契約をしたので、かなり有利な条件に設定できたんだとか。何においてもパイオニアとは大変なのですね。

 それにしても、この本の表紙の写真いいでしょ~!!

1201冊目(今年79冊目)☆☆☆☆

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コメント

Rokoさん こんばんは
いやあ、このお話は知りませんでした。へええ~ という感じです 笑 そういえば昔、ポールとマイケルが共演していた歌がありましたね!!

本の内容はともかく、
この表紙の写真にです。
一番素敵な頃のジョンとポールの写真ですね。

ポールとマイケルは「Say Say Say」や「Girl Is Mine」を共作共演していたのに、楽曲のことでうまくいかなくなってしまったのですね。

ディック・ジェームズって久々に聴きましたね。確かDJMっていうレーベルの人じゃなかったでしょうか?

yoriさん☆
"Say Say Say"は、いつ見ても聞いても楽しい曲なのにねぇ!
スリラーが大ヒットしたことが、こんなところにも影響を与えてたんですねぇ。

ゆみりんこさん☆
さすがよくご存じ、そのDJMって会社がノーザンソングスの株を半分所有してたんです。
それにしても、この表紙にはよねぇ!

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