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映画 「小さな村の小さなダンサー」

 この映画の原題 "Mao's Last Dancer" が表す通り、この映画のは、国策としてバレエ・ダンサーになるべく英才教育を受けることになった少年リー・ツンシンの物語です。

 11歳で故郷を離れ、たった一人で北京へと旅立つことになったリーの為に、夜なべで布団を縫ってくれた母。毎日真面目に働く父。貧しいけれど仲の良い兄弟。家族の事を思いながら、彼はつらい練習に耐えたのでした。

 練習が続く毎日の中で、バレエに対する気持ちがどうにも湧いてこないリーは、自分を叱咤する教官に食って掛かったりしてしまいます。そんな彼にいつも優しく接してくれるチェン先生から渡されたビデオを見て、彼はビックリしてしまったのです。バレエってこんなに素晴らしいものだったんだ!

 そのビデオに映っていたのは、あのミハイル・バリシニコフ!リーが在籍していた学校では、「あんな亡命したダンサーは評価外だ」ということで、公式にはこのビデオを見ていなかったようです。チェン先生は、本当に素晴らしいものを見なさいという気持ちを込めて、このビデオを渡してくれたのでしょうね。

 青年になってからのリーを演じたツァオ・チーは本当に素晴らしいです!中国に残してきた家族のことと、自由に踊りたいという気持ちの狭間で悩みつつも、強い気持ちをもってバレエに取り組む姿はとてもすてきでした。

 それに、何と言ってもバレエが素晴らしい!普段はどうしても女性ダンサーが目立つことが多いバレエなのですが、男性ダンサーを中心にした視点でバレエを見るって、新鮮な発見が沢山ありました。その中でも 「春の祭典」のシーンは特に印象に残りました。

 文化大革命の時代に生まれたリーは、アメリカは悪だと教えられて育っていました。でも、自分の目で見たアメリカは自由にあふれていました。それを知ってしまった彼は、もう戻れなくなってしまったんです。

 どんなにバレエが上手くなっても、中国に帰って踊るのは国策の政治的な物ばかり、白鳥の湖やジゼルのような美しいものを踊れない国へなんか帰りたくないという気持ちになっても不思議ないなぁと思いました。

 アメリカに亡命することになるリーを助けてくれる弁護士を演じていたのが、カイル・マクラクランだったのは嬉しかったなぁ。

 ダンスに興味ある方なら、是非とも観てください!とってもいい映画でした!

原題:    Mao's Last Dancer
監督:     ブルース・ベレスフォード
製作:     ジェーン・スコット
脚本:     ジャン・サーディ
製作国:     2009年オーストラリア映画
上映時間:     117分
配給:     ヘキサゴン

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コメント

こんばんは、Rokoさん☆初めまして♪
いきなりのTB,失礼しました。

最近、私のご贔屓の女優さんがCMで、宮尾俊太郎さんと共演されて、
いくつか彼の動画をみたり、テレビで観たりという程度の私でしたが、
しなやかで力強いバレエに萌えました~(笑)

ただ、亡命後の彼の心理をもっとつぶさに見てみたい欲求にかられましたが、
今年の劇場鑑賞、洋画部門の上位にきたくらいお気に入りになりました

kiraさん☆はじめまして
ストーリーの良さもありますが、やはりバレエ・シーンの素晴らしさがこの映画の一番の魅力だと思います。
リーくんが影響を受けたビデオに登場していたバリシニコフの映画も見直そうかと思っています。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。m(__)m

Rokoさん、はじめまして。
トラックバックのお返し&コメントありがとうございました。(*^-^*

アメリカでバレエに打ち込む日々の中でも
常に家族の写真を持ち歩いていると語り、
家族の事は忘れていないリーがけなげでしたね。

多様なバレエを優雅に踊るツァオ・チーは素敵でしたね☆

P.S.
これからもヨロシクお願いしますね♪

BCさん☆はじめまして
真実は小説より奇なりとは、まさにこの事だなぁと思いました。
バレエの本質に気づいたリーにとって、あれしか選択肢はなかったと思います。
ツァオ・チーがとっても素敵で、彼の踊りをもっと見たい!という気持ちになりました。
これからも、どうぞよろしくお願いします。m(__)m

以前英国の映画で「リトル・ダンサー」というのがありました。あれはよかった。
こちらは題名は知っていましたが、どんな映画かと思っていました。
これってオーストラリアで製作ですか。どういう経緯で製作された映画なのでしょうね。
機会があれば 、観たいと思います。

ディックさん☆こんばんは
この映画の原作である自叙伝"Mao's last Dancer"を書かれたリー・ツンシンさんは現在オーストラリアにお住まい(奥様がオーストラリア出身)で、この本はオーストラリアでベストセラーになったんだそうです。
機会があったら、ぜひ観てくださいね!

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