『ビジネスの成功はデザインだ』 神田昌典 湯山玲子
ブランドとはファンの数である。(神田昌典)
ファッション・ブランド、老舗ブランドなど、ブランドと名の付くものはたくさんあります。神田さんのような有名な方も、「この人なら」と思うファンが増えることによってブランドになっていきます。
何かを買おうとする時、知っている名前の方が安心できるからブランドを選ぶこともあるし、ブランドの名前に憧れて買うということもあります。いずれにせよ、他のものとの差別化という意味でブランドは重要なんです。
賭け事で財産を築くことはできませんが、胴元はどんどん大きくなります。ブランドも理屈は同じです。どうせビジネスをやるなら、ブランドを買う側よりも、ブランドを売る側になることを目指すべきです。
そしてそのブランドは、よりカッコよくなければいけないという使命があります。ファンの心をいつでも掴んでおけるようにセンスを磨かなければいけないんです。
ざらっとした「ノイズ」が人を惹きつける(湯山玲子)
カッコいいもの、きれいなもの、新鮮なもの、人を惹きつける魅力はいろんな形をしています。でも、一部の隙もなくキメているものって、とっつきにくかったり、冷たい感じがしてしまったりすることがあります。
どこか一か所スキを作ることで親しみが湧いたり、近付きやすい雰囲気を作り出したりすることがあります。
理路整然と本が並んでいる大型書店より、手書きのポップがあったり、突然おもちゃが置いてあったりするヴィレッジ・バンガードの方が楽しいなぁと感じたり。昭和チックな居酒屋さんに温かみを感じたりすることって、確かにあります。
これまでのビジネス界では「理屈」が優先されがちでした。市場調査したらこんな結果が出ましたとか、昨年までの実績ではこうなってますとかね。でも、そういうのって所詮は過去のデータでしかないわけです。
せっかくいい物があっても売れなかったのは、それまでの売り方が間違っていたってことです。宣伝していたつもりが、それを好きになってくれる人に届いていなかったり。無駄な安売りをしていたり。そのチグハグさに気付けるかどうかが問題なんじゃありませんか?
何をするにしてもセンスって大事なものだと思います。生まれ持ったセンスもあるけど、学習して得るセンスもあります。ただ単に知らなかっただけってことが一番つまらないですからね。
いろんなものを見て、聞いて、感じて、センスを磨くことって大事ですね。
1227冊目(今年105冊目)☆☆☆☆
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