映画 「ドアーズ/まぼろしの世界」
初めてドアーズの音を聞いた時、とても不思議な気がしました。確かにロックなんだけど、何か違う・・・ ベースがいないし、リードギターが目立つわけでもないし、ドラムスは不思議なリズムを刻んでいて、何と言っても耳に残るのはオルガンのフレーズ。
そんなバックを従えてジム・モリソンはマイクスタンドを握りしめ、語るように歌うんです。
この映画の最初に、「この作品の中で使われている映像は、すべて当時のものです」というクレジットが出るのですが、これほど沢山のきれいな映像が残っているとはねぇ。ジムとレイはUCLAの映画学科にいたのだそうで、だからこそ私生活の映像まで残っていたのでしょうね。
エド・サリバン・ショーに出演した時に、この言葉だけは言い換えてくれと言われていた「Higher」を知らん顔して歌ってしまったジム。衣装も言葉も計算して、自分のイメージを作り上げ、圧倒的なオーラを持つスーパースターになり、それに押しつぶされてしまったジム。
どのシーンを見てもカッコいいんですが、突然倒れるシーンが多いのに驚きました。演出として倒れることもあれば、酔っ払って倒れることもありました。
結局は酒とドラッグで死んでしまったジムにばかり脚光が当たっていたのですが、実は後ろの3人も凄かったのだと、この映画で気付かされました。何をするか分からない、いつ倒れるかもしれない、そんなジムに合わせていた彼らがあってこそのドアーズだったのですね。
ドアーズというグループの不思議な魅力を再確認してしまいました。
この映画のナレーションはジョニー・ディップです。彼の声が、映像ととてもマッチしていました。
オフィシャルサイトは → こちら
英題: WHEN YOU'RE STRANGE
製作年: 2009年
製作国: アメリカ
上映時間: 1時間22分
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コメント
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ドアーズいいですねぇ。好きですよ。朝からYouTubeでドアーズを何曲も聴いてしまいました。今日一日頭の中はドアーズですね。
ちょっと知ったかぶりをしていいですか?
オルガンのレイは、フェンダーのローズ・ベースピアノを使っています。左手で弾いています。日本ではフェンダーのローデスエレピと言われていた(?)もので、ベースピアノもあったのですよ。ギタリストのロビー・クリーガ-もギターの5弦6弦(低音)を意識して使っていると思います。
ライブ版を聞くと音が薄っぺら。でも、それでも凄いのは、ジム・モリソンの魅力とそれを引き出すキーボード、ドラム、ギターでしょうね。
***
投稿: 三鷹の隠居 | 2010年11月 2日 (火) 06:02
ドアーズ好きです。例の伝記映画でがっかりしたクチですので、
ちょっと心配していたのですが、良さそうですね!
観に行こう~
投稿: ジュール | 2010年11月 2日 (火) 15:47
三鷹の隠居さん☆こんにちは
ベースピアノは映画の中でも紹介されてましたよ!
左手でベース、右手でオルガン、ジムが酔っ払ってのびてしまった時には代わりにボーカルまでやっていたレイは、ホントにエライ(^_^;)
ドアーズは、ロックという枠からは最初から外れていたのかもしれません。
不思議な魅力は今でも生きてますね。
投稿: Roko(三鷹の隠居さんへ) | 2010年11月 2日 (火) 17:35
ジュールさん☆こんにちは
ジムが作った映画と、ドアーズの映像だけで構成されていて、ファンと話をしているところとか、レコーディング風景とか、これまで見たことがない映像が沢山ありました。
ファンだったら、是非ご覧くださいませ!
投稿: Roko(ジュールさんへ) | 2010年11月 2日 (火) 17:46