『Twitterの神々』 田原 総一朗
新聞・テレビなどのマスコミの言う事は正しいと信じている人って、まだまだいるんですよね。そんなわけないでしょ!既存のマスコミは、明らかに情報を操作してます。いろんなニュースがある中から、これがウケそうだっていう基準で選んでいることが明らかに多いです。
逆に、どう考えたって大事なことなのに、そこだけはスルーしてしまうニュースってのもあります。たとえば、今一番の話題である原子力発電所の事故のニュースが色々流れてきますけど、あれ変だと思いませんか?
東電が記者会見をするときに、その映像をライブで流しているのは USTREAM と ニコニコ動画 で、NHK をはじめとした地上波のTV局ではライブ放送してません。社長が記者会見に出てこなくても、記者さん誰もそこを突っ込まないですよね。
東電は民放にとってはCMに多額を払ってくれている大口顧客だから、嫌われるようなことはしたくないんだそうです。じゃぁ、NHK は関係ないはずよね、なのに、どうして黙ってるの?誰かに黙ってろって言われてるの?
記者会見を見ながらツイッターのタイムラインや、ニコニコ動画のコメントを見ていると面白いですねぇ。一言一言に対して、ツッコミまくりじゃないですか!「この人、日本語しゃべってるんですか?」「質問に答えてないよ」「つまらない質問してんじゃないよ!」
これまでのマスコミっていつも一方通行だったけど、ネットが介在すると、今まで誰かが隠していたものが見えてきます。
日本ではまだまだ、ネットを介して情報を得ている人は少数派です。最近 Twitter や Facebook をやっている人が増えてきたとはいえ、中心は若年層です。この本の中で田原さんが何度も指摘されていますけど、社会的地位がある人でネットを使いこなせている人がほとんどいないというのは、実に悲しい話です。
ネットによって世の中がいかに迅速に変わってきているのかに気付かない経営者、政治家などが余りに多過ぎます!
マスコミにしても、経営者にしても、古いスタイルの人たちは「上から下へ」という一方的な情報伝達しか知りません。それもローテクでね。現代の技術を使えば、もっと早く、もっと正確に、もっと正確に情報を得られるのに、それを使えない人たちにとって、ネットってただの厄介者に見えているのかも?
ネットだって、モチロン全部信用できるわけじゃありません。とはいえ、世間の代表のようなフリをしているマスコミと、どっちが信用できるかと言われれば、変な圧力がかかっていないネットの方がよっぽどアテになると思うんです。
この本の中で田原さんがいろんな方と対談しているのですが、田原さんの率直な質問の仕方に、頭の柔らかさは年齢とは無関係なんだなと、感心してしまいました。
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