『やめないよ』 三浦 和良
キング・カズは日本のサッカー界をここまで引っ張ってきました。サッカー好きなら間違いなく彼のプレイを見たことがあるだろうし、サッカーをさほど知らない人でも、彼の名前だけは知っているという人が多いんじゃないかなぁ?
カズの凄さの根源は、いつでも前向きの姿勢なんだということが、この本を読んで痛切に感じました。現在所属するチームはJ2だけど、常にJ1を狙っているし、チャンスがあれば日本代表に復帰したいと本気で思っているしね。
歳だから試合にちょっとだけ出られればいいなんて思っていなくて、常にフル出場をするための準備をしているから、オフの日だってトレーニングは欠かさないんです。
それはストイックってことじゃなくて、サッカーが大好きなんだってところが、ホントにステキだと思います。
サッカーの選手になるような人は、みんなサッカー大好きな子供だったはずなのに、いつの間にか「大好き」って部分が欠けてしまっていくのは、とても悲しいことですよね。
カズは中学を卒業してすぐにブラジルへ渡った人だから、メンタルがとてもブラジル的なのかもしれません。アウェイの試合で相手のサポーターだらけの会場でも、大勢のファンの前でサッカーができるのって幸せだ!と言えてしまうのは、心からサッカーを愛しているからこそなのでしょうね。
若い頃のような回復力がないから、身体がきついのはしょうがないけど、いったん休んでしまったら元には戻れないからねというカズの生き様はホントにカッコいいと思います。
現在44歳のカズが、いくつまで選手を続けられるのかは分からないけど、こうやって一線で頑張り続けていてくれると、わたしも頑張らなくっちゃっていう気持ちになります。
これからも走り続けるカズを応援し続けたいなぁって思いました。
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