『永遠の0』 百田 尚樹
ゼロ戦のパイロットだった祖父のことは何も知らなかった孫が、彼がどんな人だったのかを調べる為に、祖父の事を知る人を訪ねインタビューしていきます。
祖父のことを臆病者だという人、天才的なパイロットだったという人、不思議な教官だったという人、老人たちの様々な話を聞くうちに一つの疑問が湧いてきたのです。
「妻と娘が待っているのだから自分は必ず生きて帰る」と公言してはばからなかったのに、特攻で亡くなったのは何故か?
「特攻」というもののイメージが、いかに美化されていたものなのか、そして「特攻」を生み出した海軍の上層部は、実際の戦地の状況など何も知らずにいたということなど、今まで知らなかった戦争の惨さを知りました。
通常の戦争では、どんなに危険な任務であっても生き残る可能性があります。つまり「九死一生」なのですが、特攻はそうではありません。「十死零生」の作戦なのです。
その上、空母などに体当たりできた人はまだ幸運な方だという事実にもビックリしました。爆撃する相手に到達する前に撃ち落とされたりするものがほとんどだったなんて。大本営は大ウソつきでしたが、戦後のマスコミだって大ウソつき!そんなこと報道してないじゃないですか!
戦争は悲しいものです。一人一人の人間が憎しみ合っているわけでもないのに、戦わなければならないのです。死にたい人なんていないのに、殺しあわなければならないのです。
現場の事なんか何もわかっていない軍の上層部がとんでもない命令を出して、それを実行する人たちは命を張っているのに、そんなことはお構いなしにバカな命令ばかり出す。
この体質は未だに変わってませんね。世の中の為に働かなければいけないはずの人たちが、自分の欲得だけで物事を決めてしまう世の中、余りにもバカバカしい!
悲しくて、辛いけど、こういう時代があったということをみんなが知らなければいけないと思います。是非、読んでください。人間は、かくも強く生きられるものだということを知るためにも。
1329冊目(今年70冊目)☆☆☆☆☆☆(絶対におススメ!)
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» 「永遠の0」百田尚樹 [心に残る本]
きのうは終戦記念日。
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ああ、この本、大好きです。
最初に読んだ時は、胸がいっぱいで、感想が書けなくて・・・。
今年の夏、読みなおして、ようやくブログに書きました。
この本は、多くの若者たちに読んで欲しいですね!
投稿: 牛くんの母 | 2011年10月22日 (土) 22:32
牛くんの母さん☆こんにちは
”胸いっぱいで”というところ、同感です。
今のうちにこういう話をきちんと残しておかないと、後世に残せなくなってしまいます。
若い人にも、そうでない人にも、読んでもらいたい本ですね!
投稿: Roko(牛くんの母さんへ) | 2011年10月23日 (日) 10:41
こんばんは。ようやく読みました。
戦争物は読まなければならない、歴史として残しておかなければならないと分かっていても、どうしても怖さが先行して読むのにためらってしまいます。
この作品もそうで読むまでに時間がかかりました。
そして今回読んで、やはりもっと早くに読んでいれば良かったと思いました。戦争は本当にあってはならないもので、そしてかつて日本で命を懸けて戦った人達がいたのだということを忘れてはいけないのだと強く感じました。
投稿: 苗坊 | 2012年6月29日 (金) 20:41
苗坊さん☆こんばんは
過去にこんな思いをしていた人がいるという事を知り、未来に伝えることこそが大事なことだと思います。
ホントに大勢の人に読んで欲しい本ですよね。
投稿: Roko(苗坊さんへ) | 2012年6月29日 (金) 23:09