『運に愛される人』 中島薫
他人をゆるすことは自分をゆるすこと、ゆるせない出来事が起こったときは、自分の中の同質の部分に気が付くための学びであり、自分がさらに成長する時なのです。
ゆるして、終わらせ、手放しましょう。(本文より)
あの人嫌いって思う時、その人の中に自分を見つけてしまうからだということに最初は気付きません。わたしはあんな人じゃないって必ず思っています。他人から似てるよねなんて言われるとムキになって怒ります。
「わたしはあの人みたいに失礼なことはしない!」「あんなバカといっしょにしないで!」「あの人は頭が固いのよ!」「愚痴ばっかり言ってる!」「しょうがないなぁ、イヤだけど付き合ってやるか!」
「付き合うのに疲れちゃったので、1回断ったら冷たい奴って言われた。」なんて怒る必要ないのにね。冷たい奴って思われるような断り方をしたのは自分なんだから。
イヤなことがあったら、「そうか、こうやるとイヤなことになるんだ」と学習すればいいのよね。
- 頼み方を変えればいいのかな?
- こういうことはあの人に頼んじゃいけないのね
- お礼を言うのを忘れてた
- お金の事は最初からちゃんとしとかないと
なんてね。
「気づき」は好奇心が連れてくる。
そんなことに気付くかどうかは自分次第。「何故?」って考えてみると、きっと原因が分かるはず。自分は友達だからって思ってたのに、相手はそんな気持ちじゃなかったり。先の事を考えないで約束しちゃったり。真実を知るのが怖いからって蓋をしていたら、もっと怖いことになっちゃう。
「決める」ということは、「これがベスト」であり「迷わない」という自分との約束。
決めることができない人が余りにも多くて、呆れてしまう事が多過ぎます。多数決で決めなければならない事と、独断で決めるべきことの区別がつかない人が何故こんなにも多いのでしょう。
多数決で決める時は、それがどういう結果になろうと多数の勝と決まっているのです。だから後からひっくり返そうとしても無理なのです。そうならないためには、多数決の投票をする前に努力しなけりゃ!自分の意見を相手に分かってもらえるように説明すればいいんです。その努力なしに、投票結果にだけケチをつけてもどうにもならないのです。
独断で決める場合は、すべての責任は自分にあるのだと覚悟して決めなければなりません。ランチのA定食とB定食のどちらを選ぶのか?位だって、色んなことが考えられます。値段で選ぶのか?、栄養バランスを考えるのか?、体調と相談するのか?、第六感で決めるのか?・・・
自分が決めたものが美味しくても、そうでなくても、自分の決断です。後になってから隣の人が食べてる方が美味しそうに見えたとしたら、次からはそういうことも考慮しようと思えばいいんです。「あっちの方が~」と思っているだけじゃ、自分の決断を全面否定してるだけですよね。
あきらめないひとだけに奇跡は起きる。
人間だもの、間違いを起こします。この間反省したばっかりなのに又やっちゃったということの繰り返しです。でもあきらめちゃいけないんです。何度でもやり直せばいいんです。他人にシツコイと言われようが、何度でもやってみればいいんです。そのうちにモノになることで出てきます。
成功は能力の差ではなく習慣の差から。
人に言われてイヤイヤやることは続きません。それが正解だと分かっていても、やりたくないことはやらないのが人間です。逆に、何の得にもならなくても、好きなことならいくらでもできます。大好きなスターが登場するDVDなら夜も寝ないで観てしまうし、ずっとリフティングしながら学校へ通うサッカー小僧もいます。昼間トレーニングの時間が欲しいから、夜仕事をしているというマラソン選手もいます。
「何故それを続けられるのか?」を突き詰めていくと、「それが好きだから、それを続ける(上手くなる)ためにはどうしたらいいかをいつも考えている」ってことじゃないかと思います。
やらなければいけないのに、どうもダメだっていう事があったら、まず考えるべきことは「それを好きになるにはどうしたらいいのか?」あるいは「何故嫌いなのか?」だと思います。そこの部分が解決されなければ、何も始まらないってことに気付ければ、回答はすぐに出てくると思うんですが、いかがでしょうか?
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