『昭和幻景 消えゆく記憶の街角』 藤木 TDC イシワタ フミアキ
平成23年もあと2か月、昭和は随分と昔になってしまったような気がします。わたしが住んでいる下町には、まだまだ木造の住宅がかなり残っていますが、一旦再開発地区になってしまうと、あっという間に高層ビルになってしまうんですよね。
ガード下の小さな飲み屋が並ぶ風情とか、かつてはオシャレだった同潤会アパートとか、古いけど趣のあるビルとか、ちょっと油断して足を運んでいないと、次に行ったときにはもうないことが多くなりました。
老朽化して危ないからとか、道路を拡張するから、持ち主が亡くなったから、いろんな理由で壊されていく建物だから、それを記録しておかないと永久に見られなくなってしまうんですね。
この本に多く登場するトタン張りの建物を見ていると、なんだか懐かしくてしょうがないのです。錆びてボロボロになってるんだけれど、それなりな美しさを感じてしまいます。「トタニズム建築」 いいですねぇ。
こういう写真をわたしも撮ってみたいなぁって思いますねぇ。モデルさんは近所にいっぱいいますから(笑)
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