『人はなぜ色に左右されるのか』 千々岩 英彰
人はなぜ色に左右されるのか
人間心理と色彩の不思議関係を解く (KAWADE夢新書)
人間心理と色彩の不思議関係を解く (KAWADE夢新書)
posted with amazlet at 12.04.27
千々岩 英彰
河出書房新社
河出書房新社
色には時間感覚を狂わせる力があります。
赤やオレンジ色などの「暖色系」の部屋の色は、実際よりも時間を長く感じさせます。
なぜ時間の感覚が狂うのかというと、「暖色系」はエネルギーの代謝を盛んにするため、それが一定量を越えると空腹や疲労を感じ、時間が経過した感覚が生まれてしまうからなのだそうです。
逆に、青や水色などの「寒色系」の部屋の色は、実際の時間よりも短く感じさせる力があるので、大切な人との待ち合わせは「寒色系」の部屋の方がいいってわけです。
これをどう活かしているかというと、例えばファーストフード店です。「暖色系」の色に囲まれていると、ずいぶん長居してしまったという気持ちになってしまいます。客の回転率を上げるには「暖色系」なんですね。
更に「暖色系」は食欲を増すという効果もあるので、これもまた効果的!
この本を読んでいると、わたしたちが色に対して持っているイメージを、企業はうまく利用しているんだなってことがよく分かります。
色の力って不思議です。
1398冊目(今年39冊目)☆☆☆☆
« 『回転寿司の経営学』 米川 伸生 | トップページ | 映画 「アーティスト」 »
「新書」カテゴリの記事
- 『上級国民/下級国民』 橘玲(2021.04.02)
- 『皮膚は「心」を持っていた!』 山口創(2021.01.10)
- 『愛と性と存在のはなし』 赤坂真理(2020.12.19)
- 『教養として学んでおきたいビートルズ』 里中哲彦(2020.10.26)
- 『読書の価値』 森博嗣(2020.08.24)
「心・脳・身体」カテゴリの記事
- 『あるがままに自閉症です』 東田直樹(2021.04.04)
- 『アリエリー教授の「行動経済学」入門』 ダン・アリエリー(2021.02.02)
- 『モヤモヤそうだんクリニック』 池谷裕二 ヨシタケシンスケ(2021.01.18)
- 『皮膚は「心」を持っていた!』 山口創(2021.01.10)
- 『歩く江戸の旅人たち』 谷釜尋徳(2020.09.06)
「日本の作家 た行」カテゴリの記事
- 『84歳の母さんがぼくに教えてくれた大事なこと』 辻仁成(2021.04.13)
- 『上級国民/下級国民』 橘玲(2021.04.02)
- 『「読む」って、どんなこと?』 高橋源一郎(2021.03.26)
- 『陰翳礼讃』 谷崎潤一郎 大川裕弘(2021.03.28)
本当に色って不思議ですね。
投稿: コピーライター吉田 | 2012年6月16日 (土) 14:00
コピーライター吉田さん☆はじめまして
色以外にも様々なファクターが、知らぬ間にわたしたちを動かしてるのでしょうね。
投稿: Roko(コピーライター吉田さんへ) | 2012年6月16日 (土) 16:16