『人はなぜ色に左右されるのか』 千々岩 英彰
人はなぜ色に左右されるのか
人間心理と色彩の不思議関係を解く (KAWADE夢新書)
人間心理と色彩の不思議関係を解く (KAWADE夢新書)
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千々岩 英彰
河出書房新社
河出書房新社
色には時間感覚を狂わせる力があります。
赤やオレンジ色などの「暖色系」の部屋の色は、実際よりも時間を長く感じさせます。
なぜ時間の感覚が狂うのかというと、「暖色系」はエネルギーの代謝を盛んにするため、それが一定量を越えると空腹や疲労を感じ、時間が経過した感覚が生まれてしまうからなのだそうです。
逆に、青や水色などの「寒色系」の部屋の色は、実際の時間よりも短く感じさせる力があるので、大切な人との待ち合わせは「寒色系」の部屋の方がいいってわけです。
これをどう活かしているかというと、例えばファーストフード店です。「暖色系」の色に囲まれていると、ずいぶん長居してしまったという気持ちになってしまいます。客の回転率を上げるには「暖色系」なんですね。
更に「暖色系」は食欲を増すという効果もあるので、これもまた効果的!
この本を読んでいると、わたしたちが色に対して持っているイメージを、企業はうまく利用しているんだなってことがよく分かります。
色の力って不思議です。
1398冊目(今年39冊目)☆☆☆☆
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本当に色って不思議ですね。
投稿: コピーライター吉田 | 2012年6月16日 (土) 14:00
コピーライター吉田さん☆はじめまして
色以外にも様々なファクターが、知らぬ間にわたしたちを動かしてるのでしょうね。
投稿: Roko(コピーライター吉田さんへ) | 2012年6月16日 (土) 16:16