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『偉大なる、しゅららぼん』 万城目学

偉大なる、しゅららぼん

 

 

万城目 学
集英社

 

 

 

 毎回サイキックなんだけど、羨ましくない能力を持った人たちを描き続けている万城目さんですが、今回の舞台は琵琶湖です。

 

 その不思議な能力を磨くために、琵琶湖畔の石走の日出家の本家にやって来た涼介が、あまりにも浮世離れした本家の人々にビックリしまくる所から物語が始まります。

 

 本家の跡取り息子である淡十郎くんが、ノホホンなお坊ちゃまかと思いきや、怒るととんでもなく怖いんです。ルックスといい、性格といい、わたしの頭の中ではあっという間にイメージが出来上がってしまいました。某国の3代目さん、ピッタリです!

 

 

 ライバル家である棗(なつめ)家の長男 広海と高校で同じクラスになってしまうあたり、小さな町なんだろうなぁと想像してしまいます。広海くんは背が高くて前髪パラリンな二枚目。この本の表紙の右側の人なんでしょうね。

 

 この表紙の左側に描かれているのが主人公の涼介くんですが、変だと思いませんか?詰襟の制服の色が「赤」ですよ!これは読んでのお楽しみってことで。

 

 毎回、よくこんな設定を考え出すなぁって感心してるんですが、今回のはもう一つインパクトに欠けるような気がします。もしかして、アクの強いこれまでの作品で免疫ができちゃったからなのかもしれませんが、彼らの能力がもう一つイメージし辛かったなぁという感想です。

 

 とはいえ、これだけの長さの文章を飽きることなく読ませてくれる著者の力はすごいなぁって思います。

 

1399冊目(今年40冊目)☆☆☆☆

 

 

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苗坊の徒然日記
心に残る本

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日本の作家 ま行」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
万城目さんの独特の世界観を堪能しました。
「プリンセス・トヨトミ」の時も思いましたが前半が長いなと思いました。
でも、世界が凄いので^^;それはしょうがないんだなと思いました。
次はどの都道府県が舞台になるのかとそれも楽しみです。

苗坊さん☆こんばんは
毎回よくこんな設定を思いつくなぁって感心してます。
それに伴って、段々前置きが長くなってきてるので、1冊ですべて描くのではなく、ホルモーみたいに外伝を作っていけばいいなぁって思うんですけどねぇ。
次はどこなんでしょうね?

万城目さんの作品は、現実と虚構のはざまがわかりにくくて、読んでいくうちに、いつの間にかそっち側に引きこまれていきます。

どこまでが現実で、どこまでが空想かわからなくなります。
たぶんそれは、現実や実際の歴史部分の描写がしっかりしているからこそ、成り立つんでしょうね。
作品に登場する「カロム」も作者の創作かと思ったら、実際に合ったゲームでした(^^;)

追記
万城目さんは現在、忍者の話を書いているそうです。しばらく前のテレビで言っていたので、そろそろ単行本化の話しも聞こえてくるかもしれませんね。(^^)

日月さん☆こんばんは
次は忍者ですか?やる気のない忍者とか出てくるのかなぁ?楽しみです。(#^.^#)

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