『これからの「正義」の話をしよう』 マイケル・サンデル
「正義とは何ぞや?」と質問したら、ほとんどの人が「そりゃ、正しいことをすることだろう」って答えると思うのだけど、それってホントなのかなぁ?って思ったことありませんか?
重病人に、「自分は後どのくらい生きられるのだろう」と質問されて、医者から告げられた余命を告げられなかったり。
駐車違反で捕まった時に「今回は運が悪かった」と思ったり。
ホントは腰が痛いのに、ウソをついて試合に出て走り続けたり。
日常とは「正義」ではないことだらけだと思いませんか?
この本の中には、様々な正義と、正義ではない事柄が出てきます。
こんな事例はどうでしょうか。
自分の家族が犯罪を犯していることを知ったとき、それを通報するのが正義なのか?それとも、家族の身を守ることが正義なのか?
世間に対する正義と、家族としての正義に悩むのだとしたら、正義って1つではないということになりませんか。
正義という名の下に戦争をしたり、原発を作ったり、誰かを貶めたり、本当の事を言わなかったり、そんなことが自分の身の回り沢山あるのだという事を、強く感じることが最近増えてきました。
それは誰のための正義なのか?
それこそが問題なのです!
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