『「革命家」の仕事術』 ガイ・カワサキ
市場はどんなものを求めてるのだろう?
これを便利だと思ってくれる人はどれだけいるのだろうか?
そういうことを調べるためにアンケート調査などがよく行われます。その結果を見て商品の発売を決めたり、仕様変更をしたりということが当たり前のように行われていますが、それってホントに正しい決断なんでしょうか?
自分がアンケート調査に答えた時のことを思い出してみると、「試食させてもらう」とか、「謝礼をもらう」というような立場だと、悪いことって言いにくいんですよね。おべっかを使う気などなくても、何となく褒めなければいけないような気持になってしまうんです。
頂きものだから「いいなぁ」と思えても、お金を出してまで欲しいものなのか?という場合もあるし、他人の意見なんて所詮そんなものってところがあります。
人がなんと言おうと、あなた自身がやってみなければ、結果は分からない。
この本を読んでいて一番気になったのは、磁石のように、危ないものに引き寄せられてしまう「デスマグネット」という存在です。荒れた土地で舗装された道が一本しかなかったら、敵はそこに地雷を仕掛けてくると分かりきっているのに、何故かその道を通ってしまう人がたくさんいるというのです。
今日こそまっすぐ家へ帰ろうと思っているのに駅前の焼鳥屋さんへ吸い込まれてしまうのも、もう無駄遣いはできないと分かっていながらブティックのバーゲンを無視できないのも、デスマグネットだったんですね。知らないうちに引き寄せられてしまっている!
そうならないためには、どうすればいいの?
答えはとても簡単なんです!
「現実を見て、自分の頭できちんと考えればいい!」
まずは現実を直視すること。誰かの意見を聞くのではなく、自分の目でしっかり見ること。
自分はデブなのかヤセなのか、勉強ができないのか嫌いなのか、異性にもてないのは自分がブスだからなのか、話がつまらないからなのか、現実を見つめないことには何も変わらない!現実はそこにあるんだから、自分がそこから逃げてるだけだって気づかなきゃ。
一生懸命考えた結果、いつもと同じ道で帰るから同じ店に吸い込まれちゃうということを理解できれば、違う道で帰ろうとか、家でやるべきことを用意して帰るとか、家へは帰らないとか、対応策はいろいろ出てきます。
最初はバカバカしい考えのように思えても、それしかないと思ったら実行あるのみ!
それでダメなら、また違う方法を考えればいいんです。とにかく考えること、実行すること、その繰り返しから 「革命家」は生まれてくるのですから。
この本は 書評サイト 「本が好き!」 より提供して頂きました。どうもありがとうございました。
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