『だから図書館めぐりはやめられない』 内野 安彦
この本の著者は、元塩尻市立図書館長だった方です。市役所で出世コースに乗っていた著者が自ら希望して図書館へ移動したのに、左遷なんじゃないかと気の毒がられたってあたり、日本の図書館って評価が低いんですねぇ。
とはいえ、図書館を愛する内野さん、あるゆる面で攻めの姿勢です。司書の資格を取り、他の図書館を見に行き、もちろん本もたくさん読まれています。
図書館の評価として、貸出冊数を上げるところが多いけれど、内野さんは来館者数こそが大事だとおっしゃっています。本を読むだけが図書館ではありません。様々なイベントを行ったりして、図書館で遊んでもらおうという努力が大事なのですね。
図書館で働く方は、嘱託などの外部の方が増えてきています。決して恵まれてはいない環境なのに、みなさん勉強熱心で、頑張ってらっしゃるんですね。
良い図書館は良い図書館員からですよね。ということは、図書館で働く方の地位向上はとても大事なことです。みんなが憧れるような職業になっていけば、おのずと図書館はより楽しい場所になっていくはずです。
内野さんの熱意を全国の図書館へ広げていけるといいなぁと、切に願います!
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こんばんは^^
私も読みました!
ご自身の自伝的なお話なのかと思ったら違いましたねー。読みたいなと思う本がたくさんありました。
本当に、今は委託されている図書館も多くて図書館員は肩身が狭いというかなんというか…なのですが。
それでも勉強している人は本当に多いと思います。
レファレンスは日々精進という感じですしね。学ぶことはたくさんあります。内野さんの熱意が全国へと広がって言ったら嬉しいなと思います。
投稿: 苗坊 | 2012年9月11日 (火) 00:28
苗坊さん☆こんにちは
図書館という大事な仕事が軽く扱われているのが悲しいと内野さんがおっしゃってましたけど、わたしも同感です。
ゆとり教育の見直しを本気で考えているなら、図書館教育ももっとやって欲しいです。
図書館を通じてもっともっといろんなことができるのにね!
投稿: Roko(苗坊さんへ) | 2012年9月11日 (火) 11:10