『常識からはみ出す生き方』 クリス・ギレボー
ノマドワーカーが贈る「仕事と人生のルール」
講談社
「明るい未来のために夢や目標を設定しましょう」 と、どの自己啓発書にも書かれています。それを実行してみた方も、きっと大勢いることでしょう。でも、その夢や目標を実現できた人はその中の何パーセントなのでしょう?
外から見ている分には実現できているように見えても、本人が納得していない場合もあるし、外からは「ダメじゃない?」と思われていても、本人はとても満足している場合もあります。その差はどこにあるのかしら?
「世間の常識」って誰が決めたんでしょうね?よく分からないけど、その尺度で自分や他人を測っていることが実に多いです。年収がどうとか、学歴がどうとか、結婚しているとか、家がどうとか、どんな仕事をしているとか etc...
それ以外にも日常的に「常識」ってのが幅をきかせています。「空気を読め」とか「ドレスコード」とか、いろんなしがらみに絡まれつつわたしは生きてるんだなぁって、よく感じます。
常識っていう枠の中で生きていると何故いいかといえば、ラクなんです。いつもと同じことの繰り返しをしていればいいだけだから、余計な心配もいらないし、悩む必要もないし、ラクチンなんです。そう思って生きている人が世の中のほとんどです。
ところがね、あるタイミングで凄い事にぶち当たるんです。
常識という枠の中で生きていると、何も変わらないはずだったのに、ある日突然、「劣化した自分に気付く」んです!
それは体力の衰えかもしれないし、知力や気力の衰えかもしれないし、全部かもしれません。毎日の変化は少しずつだから、本人は気付きません。周りは気付いていても教えてくれません。実は教えてくれていたのに、無視していたかもしれません。
そこで何かを変えなくっちゃ!と一念発起したのに、3日坊主になってしまうのも、常識の成せる業!「どうせ」とか「いまさら」とかいうモードになっちゃうんですよね。
この本の著者が力説しているのは、今まで常識だと思っていたことを全部疑ってみようよ!ということです。「それって、自分だけが思い込んでいたんじゃない?」「誰がそういったの?」って考えてみるだけでも、一皮むけるんじゃないかしら。
1446冊目(今年87冊目)☆☆☆☆
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