『春嵐』 ロバート・B・パーカー
スペンサーが登場して38年。ついに最後の作品となってしまいました。
わたしがスペンサーシリーズを読み始めたのは、かなり遅れてからですが、それでも約25年読み続けてきました。それだけに、このシリーズが読めなくなるのは、本当に悲しいことです。
最初の頃のスペンサーはいかにもアメリカの私立探偵という感じの人だったのですが、スーザンと出会ったところから、かなり色合いが違ってきました。
事件を追って調査をしたり、時には銃撃戦になったり、ということもありましたが、スペンサーの魅力は彼個人の思考(志向)のユニークさであったと思います。
元ヘビー級のボクサーである彼にとって、ランニングも、ジムでのトレーニングも毎回欠かせないものでした。最初はゴツイ男たちしかやってこなかったジムが、時代の波にのって女性向けのスポーツクラブになっていく様を、からかい気味の口調で語っていました。
料理が大好きで、毎回おいしそうな料理を作っていたのも印象的でした。ビールにもうるさくて、アムステルがアメリカでは飲めなくなったとぼやいていましたね。
張り込みでじっとしていなければいけない時には、頭の中でボストン・レッドソックスのベストメンバー表を作っていましたね。
わたしが大好きなボストンの町が描かれるシーンも毎回ありました。最初の頃は必ずドーナツを買いに行っていたミスタードーナッツが無くなってしまったのが結構ショックでしたね。その後もドーナッツを買いに行ってますけど、店の描写は無くなったような気がします。
仕事の依頼主よりも、敵対する勢力の人たちの方がスペンサーの魅力を認めてしまうあたりも面白かったです。ある作品で戦った相手と、次回作では仲間として働いていたりして、気が付いたら危ない友達の増えること、増えること(笑)
盟友ホークとの出会いも、最初は敵同士でしたからね。
今回登場したZとホークが出会ったらどういう感じなのかなぁって思うのだけど、そのシーンはもう永遠にないんですよね。パーカーさん、何故このタイミングで亡くなったの!くやしいなぁ。
このスペンサーシリーズを別の作家が続けて書いていくという案があるそうなのですが、どんな感じになるのでしょうか?読みたいような読みたくないような複雑な気持ちです。
1451冊目(今年92冊目)☆☆☆☆☆☆
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