映画 「北のカナリアたち」
小さな島の分校にやってきた「はる先生」は、優しくてすてきな先生でした。6人の生徒たちは彼女のことが大好きで、学校へ行くのが本当に楽しみでした。
先生が教えてくれたのは勉強だけではありません。コーラスの楽しさも教えてくれたんです。6人の歌声は評判になり、札幌での大きな大会へ出られることになったのです。
ところが、ある不幸な事故が起きて、先生は島を去り、子供たちはそれきり歌を歌わなくなってしまいました。
湊かなえ原作だから、一筋縄ではいかないストーリーだろうなぁと思っていましたが、やっぱり複雑なひねりが入った作品でした。
はる先生がそれぞれの生徒を訪ねて行き、2人で話をするという展開なのですが、それぞれに色んな思いを胸に抱えているのです。
その中には事実もあれば、思い違いもあるけれど、みんなが口を揃えて言うのは「わたしはどうしてあんなことをしてしまったんだろう?」ということなのです。その時には何とも思わなかったことが、後になって大きな傷となって残ってしまったんです。
はる先生のご主人役の柴田恭平さんが、今までとは全く違うイメージの役だったのでビックリしてしまいました。いい役者だなぁって思いましたよ。
そしてモチロン、はる先生役の吉永小百合さんは、この役にピッタリですね。愛というものの重さに苦悩する演技は実にすばらしかったです。
淡々と話が進んでいく中で、「ああ、そうだったんだ!」と思うことが幾つもありました。
そして、最後のシーンには思わず涙がこぼれてしまいました。
どんなときにも、そばにいてくれる友達がいてくれることの幸せを感じたよね、ノブくん!
とても感動的な映画でした。
« 『ソーシャルデザイン』 グリーンズ | トップページ | 『夜の小学校で』 岡田 淳 »
「映画」カテゴリの記事
- 『ヒプノシス レコードジャケットの美学』 @シネマート新宿(2025.02.13)
- 『市川崑と「犬神家の一族」』 春日太一 24-247-3273(2024.08.29)
- 映画「丘の上の本屋さん」@菊川 ストレインジャー(2023.08.24)
- 映画「君たちはどう生きるか」(2023.08.10)
- 映画『生きる LIVING』(2023.04.06)
コメント