『言語が違えば、世界も違って見えるわけ』 ガイ・ドイッチャー
中学生のとき、英語には男性名詞と女性名詞があるという事を知りました。その時には、不思議なものだなぁって思っただけでしたが、良く考えてみれば、どんな言語にも何らかのルールがあるのですよね。
この本の中で紹介されていた、位置関係を上下左右ではなく東西南北で表現する言語という存在も、「そういうのもあるのか!」と理解はできますが、実際に使うとなったらきっと大変でしょうね。
なんて思っていたら、そうだ、京都でもそういう言い方するなぁって思い出しました。南北であれば「上る」「下る」、東西なら「入る」って言いますよね!これは他所から来た人には難しいけど、ずっとそこに住んでいる人にとっては便利なんだろうなぁ。
信号の色は国際的には「赤黄緑」だから、進めは「グリーンシグナル」だけど、日本語だと「青信号」と呼んでいます。実際の信号の色は「青~緑」とかなり幅が広いのですが、決して日本人に青と緑の区別がついていないわけではないってあたり、外国の人から見れば不思議なんでしょうね。
その土地や、その民族が言葉を変えていくのか?それとも、言葉が感性を変えていくのか?普段何気なく使っている言葉が、自分の思考に影響を及ぼしているというのは間違いないのでしょうね。
この本は 書評サイト 「本が好き!」 より提供して頂きました。どうもありがとうございました。
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